いよいよ週末

 

週末には亀岡で イベントです。それに間に合う様に先週持ち帰った本焼きの柳を急遽、研ぎ上げました。

正真正銘の新品を余り減らす訳にも行かず、切り刃形状・刃先の角度変化・表面の傷消しの各項目で、まずまず及第点かと判断出来る程度に仕上がった時点で終了としました。

丸尾山の白巣板・白巣板巣無し・白巣板蓮華・中山巣板・菖蒲巣板?で相性を探りながら進めた結果、僅差でより良好な仕上がりを見せた菖蒲産と思われる巣板で終えました。

此の状態であれば最低限、研がない方がマシだったとは言われずに済むかなと考えますが、後は見に来た方の御判断に任せましょう。

 

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イベント後の天然砥石館の予定

簡単な包丁研ぎ指導(今だけ無料)
10/29(土)、30(日)
11/5 (土)、6 (日)
11/12(土)、13(日)
11/19(土)、20(日)
11/26(土)、27(日)
お気軽にお越しください(10:00~16:00)
(この後、改装のため一旦休館します。)
場所:亀岡市交流会館
Home Page: http://togi-bunka.com/

 

 

2016 刃物祭りなど

 

この前の連休に、例年通り岐阜県関市の刃物祭りへ行って来ました。日曜の後半だったのですが、天気も回復したからか初日に劣らず結構な人出でした。

いつもの予定通りに元同僚と合流後、鰻屋の順番待ちリストへ署名してから刃物会館周辺を見て回り、例年以上の待ち時間を乗り越えて食事。その後、作家が集まる会場「アピセ関」へ向かい日野浦さんに面会。

以前に話していた常連さんからの依頼品である斧的に使える鉈の件と、更に以前から頼んでいた切り出しの件を聞いてみたのですが、やはり図面を貰いたいので送ってくれないかとの事。結局振り出しかい、と心中でツッコミ。

亀岡の天然砥石館が稼働して自分も常時関わる様に成ったら、週末での仕事になるでしょうから刃物祭りに出向くのも困難になるかもと説明すると、何れはイベントだか広報だかで協力できれば。それと又、遊びに来いと言って頂けたので、もう一度月山さんと叩きに行きたいですねと返事をして別れました。

同時に睦さんのブースにも寄って、手頃な鉈を一丁買い求めました。見れば常連さんが特注のイメージ造りの参考になるかも知れませんし、父親へのプレゼントの意味もありました。

 

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その後、新町でしたかの出店の通りへ

 

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関での締めはカフェでゆっくりするのですが、最後に元同僚がチャレンジャー部門で販売している自作のナイフを一本、選んで頂いてしまいました。いつも感謝です。一応、今年は但馬砥の薄いですが面積は十分な物をお土産に持って行きましたが。

 

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あと、12日には「森のステーション亀岡」で各分野を担当する方々の会合へ、後半ですが混ぜて貰ってきました。先ずは当面の22・23日のイベントについて最終的な打ち合わせがメインでしたが、我々に直接関係する施設たる亀岡交流会館の今後の改装予定、其れに対して取れる役割分担について市側の担当者・チョロギ村の方々とも情報や認識の共有を図れて良かったと思います。

そのイベントですが、様々な演者の方々が演し物をされたり展示物が有ったりする中で、小西様から本焼き包丁を一本、展示用に寄付して頂いたそうです。土橋さんからは其れを研いでくれないかとの依頼を受けました。

まあ先ずは状態を見てからと言う事で、拝見するとやはり研削痕がハッキリの切り刃。展示する場所は研ぎと天然砥石にスポットを当てた施設であるので、いくら名品でも、この侭ではコンセプトにそぐわない気はしました。

そう云う経緯から、私はそれ程、本当の美観を最優先にした研ぎは得意で無いので精々、綺麗な実用品程度ですよと断った上で研いでみる事になりました。あと、何処かで見た事が有る模様(刃紋)ですね。

 

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天然砥石館予定地では、イベント後の10月29日・30日を始め、11月中の土日限定で仮設開館となり、その期間は研ぎ・研ぎ指導が無料となっています。

12月から3月一杯は改装期間に入りますので、正式開館は4月になる予定です。更に先には、階上に入るちょろぎ村がプロデュースする店舗が正式に稼働するとの事。但し同じく、11月中は土日限定で営業されるそうです。

 

 

亀岡でのイベントなど

 

近い将来、京都府亀岡市に天然砥石館(仮)がオープンする事を目指し、準備やそれに関連するイベントが進められています。

その一環で、八月二十日には砥石山探検隊と銘打ち、主たる対象を夏休み中の子供とした催しが行われました。

天然砥石の簡略な「採集・加工・可能ならば試し研ぎ迄」を体験して貰い、貴重な経験を通して地域の伝統産業・隠れた特産品に目を向け、理解を深めて欲しいとの狙いでした。

様々な層に御参加頂きましたが幸い大過無く、先ず先ず好評の内に終了出来ました。以下の写真は二日前の最終準備段階と、当日の開場直前の物です。

 

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看板と、予備で用意した砥石の原石(青砥・丸尾山巣板・大谷山軟口の薄物)

 

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砥石の加工用ハンマーや、貼り付けて台にする木材切断用鋸・小西さん御提供の混合接着剤など

 

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展示用・試し研ぎ用の砥石達。合砥から、現在流通がほぼ途絶えている中砥・荒砥まで

 

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専用の木製とプラ製の研ぎ台

 

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未だ仮設なので給水などの不安も有りましたが、十分に役に立ってくれました。

 

会場は当時、森の動植物解説など、以前の内装やセットのジオラマなどが変更されないままでの機材や砥石の搬入となりましたが、それなりに問題無く使用でき、また視覚的な違和感も最小限に留められたのではと思います。

 

 

 

 

あと、結構前から訪問を重ねて選別し、取り置きして貰っていた砥石を先日、持ち帰りました。

 

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二ヶ月ほど前に砥取家の次男氏から提供して頂いていた千枚。手持ちの予備と言うよりは在庫としての持ち帰りです。

質は中庸かやや硬めで、模様からも若干八枚っぽい千枚ですね。

 

 

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此方は、二週間ほど前に説明を受けた八枚。層の成りにやや難が有るので、ホームページに載せずに商品棚に置かれて居たとの事。自分で確認した所、事前に予見出来る症状は対処可能で有り、それを踏まえた値付けが妥当であると判断し、購入しました。

上の千枚とは逆で、軟らか目で取っつき易い、珍しく千枚っぽい八枚です。

 

 

 

 

因みに、今回の八枚には早速活躍して貰いました。研ぎ見本として置かれている 切り出しに、少々錆と欠けが目立ってきたので何回目かの研ぎ直しに使用しましたが、期待通りでした。

シャプトンの1000番から但馬砥、白巣板、敷内曇り、卵色巣板、千枚(手持ち)・八枚(今回の)、大谷山戸前浅黄の順で仕上げました。裏は、錆落としでやや苦戦しましたので千枚で大まかに。

 

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この他にも、展示用や体験用の刃物を研ぐ事になりそうですが、目下の心配は十月二十二・二十三日の御披露目イベントの後、暫く工事が続きそうですので、仮設でも一部展示・体験が可能な場所が提供出来ればと期待しています。

 

 

あ、それと少し前にイベント用のチラシ?かリーフレットに載せるスタッフの近影が要るとかで写真を一斉に撮られて来ました。

カメラ目線でニッコリ笑えと言われて頑張り、其れなりに出来たと思いますが多分人生初の成功例かと。しかし結局、使われなかったりする落ちも有り得るかも知れませんが。

 

 

 

砥石三種

 

七日の日曜日に、砥石を入手して来ました。

一つは、以前にもチラッと載せていましたが但馬砥です。その折は、表示の記憶違いで佐伯だと思っていた様です。しかし今回のは特別硬さと細かさが際立ち、中砥としては研磨力が大丈夫なのか心配なくらいですが、深い傷を浅くする目的には良いのでしょう。

 

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次に、もう好い加減にしようと思いつつ、取り置きを頼んでいた中山の水浅葱です。前回、かずかずけん様の御依頼の水浅葱を選別に行った際、伺った御希望に添う目的の個体は見当たらなかったのですが(結局手持ちの予備をお送りしました)、此が目に留まりました。

実は前々回、月山さんからの御依頼で送った水浅葱と言うか黒浅葱かも知れない見事な一本が、記憶に残っていて匹敵する物があれば・・・との想いが消しきれず。今回、大きさ・厚さ・形状で近いレベルで、且つ硬さと弾力のバランスは更に自分好みの石を入手出来て満足です。だからこそ、この系統は本当に最後にしなければと決意を新たにしています(大丈夫な筈)。

 

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裏の表情は、まま見られる物です。しかし球状の陥没と筋状の模様はそうなのですが、逆に粒状の突起(隆起)は珍しいかも知れません。

 

 

 

最後は、かなり前にドイツに送る為に御廟山の原石が切り分けられ、出来た切り落としの内の一つです。作業前の時点で依頼していた物で、都合二つ(赤系と黄色系)を試した経緯が有るのですが、手持ちとキャラが被っていたのでどうした物か・・・となっていました。

其れを、当日は私の誕生日だろう、プレゼントだと砥取家次男氏からの粋な計らいで頂きました。相変わらず、御廟山は目の細かい鋭利な切れですが、大谷山や中山の浅葱とは違うザクザク感を伴う感触の刃が付きます。

 

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御廟山の中では、特に鏡面度合いが強い訳では無く中庸ですが、それだけに「いきむらさき」系統としては研ぎ易く、研磨力も感じさせます。

 

 

 

 

経過報告ですが、亀岡の天然砥石館の展示方法の具体案を進める相談をしました。

その後、同日の夕刻からは砥取家に地元自治体の御歴々がお見えになり、土橋・上野両氏からの活動の説明に加えて自分の立場から出来る補足を行いました。

特に、副知事の方・府会議員のお二方・「森の京都」に関わる方々に直接聞いて頂けた事は、今後天然砥石の日本遺産への登録を見据えて御理解頂く契機にもなると思います。我々の奮起は言わずもがな、亀岡市にも益々実効性の有る対応を期待したい所です。

 

 

出汁パック作りと業務連絡

 

以前、ボンドで有名な小西様に頂いていた鰹節を削り、パックの上で冷凍保存しました。

 

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画像には上げていませんが、この場合は殆ど一本丸ごと削るので、削り器の刃は途中で研ぐ必要が無い様に段刃にしてあります。鋼材は青紙一号でかなり硬い仕上がりですがそれでも、使用後は本枯れ節の攻撃により欠けや摩耗が避けられず、次回そのままでは使えません。佐伯砥(但馬砥でした)から研ぎ直します。

 

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それに合わせて、自前の俎板と両親の家の俎板を削ったままにしていた鉋の刃も研ぎました。此方はHAP40が使用鋼材です。青紙の地金が錬鉄なのに対して極軟鋼地金ですが、研ぎ難くて困る程ではありません。仕立てが裏出し不要である点は有り難いです。同じく佐伯砥(但馬砥でしたね)から研ぎ直します。

 

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以降も同様に、巣板⇒戸前⇒千枚⇒若狭の戸前

 

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地金に研ぎ斑は有りますが、実用では問題無い範囲に収まったので良しとします。

 

 

 

それと以前から打診を受けていた話ですが、或る展示館の設営と運営に協力する事が決まりそうな運びとなりました。もし本決まりとなれば、秋にはオープンするその施設に週三日ほど通う事になります。研ぎの御依頼を頂いた場合でも、その日数分前後は御待ち頂かねば成らないかも知れません。その際は御理解の程、宜しくお願い致します。

そこでの展示や設えについて、最近では幾つか候補を挙げて電話や書面で関係者に伝えているのですが、既出の体験コーナー案の一つに鰹節削り器を使うと云うのが有りました。普段は余り鉋刃を研ぐ機会が有る訳では無いですが、今回記事に上げた内容も活きてくるかも知れません。

他にも私の展示案が通れば、結構な数の切り出しを研がねば成らないかも知れず、其方の方が大変そうですが。規模は小さくても、過去に類を見ないと言うか有りそうで無かった内容ですので、遣り甲斐を感じます。人員や予算も潤沢とはいきませんが、出来る限りのアイデアと工夫で来訪者に喜ばれる展示館を目指したいと思います。

 

 


	

追加でステンレスペティの調理雑感

 

前回は、小なりとは言え炭素鋼の和包丁でのテストでしたので、今回はステンレスペティでの人造1000番と8000番による更に微妙な「使い心地」程度の記述です。

シャプトンの1000で仕上げたVG10のペティで食材を切り、然る後にシャプトン2000からキングの8000で仕上げて同様の作業をこなし、使い勝手の感想だけ書いてみます。

 

 

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1000番仕上げ

 

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刃先

 

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刃先拡大画像

 

 

使用食材

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ベーコン切り落とし

 

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ベーコン切れ端

 

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生節

 

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研ぎ分けて食材画像の残り半分を切りました。

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8000番仕上げ

 

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刃先

 

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刃先拡大画像

 

 

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スライスして、生節と合わせてマリネみたいに。

 

 

脂の付着で切れが落ちる。特に仕上げ砥まで掛けた場合は中砥までよりも切れ止み易い等と聞く事が有ります。自分の経験では、変な例ですが左久作の大小刀(大きいのか小さいのか?兎も角切り出しですね)で性能を見る為に、てっちゃん(シマチョウでしたか)その他のホルモンの下処理として余分な脂身を切り落とし乍ら切り分けたりしましたが、特に邪魔になりませんでした。因みに大谷山のカミソリ砥仕上げでした。流石に、数ミリ四方の脂肪塊が複数付着したら拭き取りながらですが、それはどんな刃物でも避けられないでしょう。

今回は、少ないですがベーコンをVG10のペティで切り比べましたがやはり、影響が出る程では無かった様です。しかし、1000のザラザラ感は明確な違いとして分かりました。その割りに切られた食材の外見は、加工食品と言う事も有ってか肉眼的に大きな差異は無さそうです。只、切り進んで脂身から赤身に移行した感触や、食材を切り終えて刃先が俎板に接触した感覚が掴み易いのは8000でした。

生節は、前回も少し気になった8000のキュキュッとへばりつく影響からか、薄切りでは身が割れる傾向が見られました。此には時間経過で温度が上昇したり、頭寄りと尻尾寄りの身質も関係している可能性も有りますが。まあ、実験の為の実験では無く調理のついでの試し切りレベルですので、飽くまで参考例ですね。

 

 

 

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前回の重ね煮を水で伸ばして炒めたベーコンを投入。スープにしました。

 

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冷凍保存していた餃子のタネを解凍、ジャガイモと上のスープも加えてカレーに。

 

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近所の豆腐の旨い店から田舎豆腐を購入して一旦茹でてありました。それを切り分けてグリルで焼いて醤油の実で食べます。醤油の実は小鮎様からの頂き物ですが、これはかなり合うと思っています。

切り分けた切り落としベーコンは、軽く茹でて翌日のあっさり目のベーコンエッグにします。

 

 

過去・今回の総評としては、対象や条件次第では不確定要素が多く、仕上げ砥を使った方が全てに於いて勝るとは断定出来ない物の、場合に依っては中砥仕上げが有利かも知れない相当限定的な当該作業の可能性に配慮して、其方を選択すると言うのは、合理的な疑問が残るのでは無いでしょうか。

更に、味や香りについても同様に多くの場合で仕上げ砥石の使用による優位が認められます。 少なくとも、食材を綺麗に・小さく・薄く切る必要が有る場合、例えば今回の玉葱のスライスなどは仕上げ砥を使わない条件では、使用者に余分な負担が掛かったり時間を要したりしそうです。実際自分ではそうでした。

あと、二回のテストを通じて一つ考えたのは、天然に比べて人造は角度に依って滑りがちな理由として研ぎ目がハッキリ付きすぎではないかと言う事です。それに対して天然は砥粒が深い傷を付け難い上に、泥が間に入って複雑な動きをし、傷を薄める働きも有るので研ぎ目が一方向の明確な状態と違って多方向に浅く付いているのでは無いか。それで切り進める際も押し・引き含め、多様な方向に対応してくれると考えればある程度納得が行きます。

従って、料理で使う刃物としては基本的には仕上げ砥、出来れば天然の相性の良い物を使い、限られた特殊な場合は仕様を変更する。若しくは其れ用に別の刃物を用意するのが望ましい気がします。つまり生節を崩したくなければ、刃が薄くて幅も狭い包丁の方が圧倒的に有利な訳ですし。そこまで包丁を増やせないけれど対応したいならば研ぎで刃物の性格を変える事になるのでしょう。

 

 

砥石の違いによる調理への影響

 

時折、話題に上るネタの一つに、どんな砥石で仕上げた包丁が調理に向くのか。というのが有ります。自分としては、過去から半ば意識せずに仕上げ砥を用いてきたので、そんな事で何故意見が分かれるのか不思議に思っていた程です。しかし、厳然として中砥派が存在する様です。曰く、切れが長く持つし食材に対して滑らないので作業が速いとか。

そこで、改めて代表的な中砥であるキングデラックス1000と、天然仕上げ砥で研ぎ分けた包丁を俎上に上げ、比較してみる事にしました。まあ、半分は以前から気になっていた、無くした柳の鞘の黒檀ピンを買いに行ったついでに購入した皮むきの、本刃付け方々試してみよう。程度の思いつきです。

先ずは新品の状態から

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GC240番で切り刃を均します。

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お待ちかねのキングデラックス1000番です。刃先は普通の糸引(大きめ)。

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一応の仕上がり

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刃先の拡大画像。

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使用食材その1

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ストウブのオーバルで、重ね煮みたいな。この後、研ぎを変えて刻み、半分追加。

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使用食材その2

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ダッチオーブンで餃子を。

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使用後の状態

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刃先拡大画像

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研ぎ上がりから存在していたギザギザ(大きな研ぎ目)が残存していると言うよりは、拡大再生産されている様にも見えます。

 

 

巣板で刃先を整え、中山の黄色いので仕上げます。刃先は普通の糸引(大きめ)。

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刃先拡大画像

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同一の食材を、ほぼ同量刻んだ使用後の状態です。掛かりが鋭く、切り抜けは軽い。しかし、一定量使用後は徐々に刃先の摩耗を感じ出す。

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刃先拡大画像

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刃先最先端が少し摩耗して見えます。

 

此だけでは、天然と人造の違いも加味されるのでキングの8000番で研いだ刃先も少し比較します。(他にも、切り刃が整って来ている為に抵抗が減少している可能性も有るので。)下画像は、上画像の状態から糸引きのみ研ぎました。刃先は普通の糸引(大きめ)。

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刃先拡大画像

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使用後の刃先拡大画像

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天然仕上げに比べ、使用量は数分の1にも関わらず、捲れが目立ちます。

 

画像は有りませんが、同じく切り刃が最も整っているこの状態で、再度キングの1000番でも試しました。結果はやはり、整って来た切り刃の効果で走りの抵抗は減っている物の、掛かりの荒さと食材の切断時の摩擦は気になりました。しかし、この状態では切られた食材の表面の荒れは比較的穏やかで、切り刃自体の貢献度は予想以上とも言える物でした。

 

 

 

此方は、以前天王寺の一心寺向かいの刃物店で購入した同様の物。かなり切り刃の形状を含めて研ぎ進めて有ります。本来は野菜の皮を剥いたりが担当ですが、切れ良く小回りが利き、少量の食材なら此だけで調理を済ませる事もしばしば。

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下は、今回のサンプルになった包丁の最新の姿ですが、今後数回の研ぎを経て、上に近づいて行くでしょう。

 

 

 

ミニマムな包丁によるミニマムな実験でしたが、幾つか再確認出来た項目がありました。
① 仕上げ砥(天然・人造共に)は中砥に対して、初めに切れ込む際(掛かり)の鋭利さで優位。引き切り(走り)の間の抵抗が少なく、手応えが軽い。よって寧ろ作業は速くなる。

② 人造仕上げ砥は天然仕上げ砥に対して(少なくとも刃を当てる角度に依っては)滑る傾向があり、刃先の摩滅よりも捲れが出易い。

(後になって考えるに、基本的に人造砥石ではツルツルまで仕上げると滑り易い所を、研ぎ目が残っている場合は、其れが対象に掛かる角度で有る限りにおいては滑り難いだけかも知れません)

 

③ 刃先の仕上げが人造・天然の違いと同等以上に、特に走りに対しては切り刃の面構成(面の滑らかな繋がりと角度或いは厚みの効果的な変化)が重要。

(④ 人造中砥の長切れする感触は、大きなギザの先端が毀れても元々の(食材・俎板に)引っかかるザラ付きに変化を感じ難い、或いはギザが剥離する際に新たなギザを発生させるので以下同文と考えられるのではないか。)

 

こんな感想を得た実験でした。俎板にも依るのでしょうか、キンデラで良く切れる・刃持ちが良いとの意見を持つ方は、どんな研ぎ方・切り方をされているのか・・・分からないので如何ともし難いですが、余程上手く砥石や包丁を使い熟しているとか?逆に仕上げ砥が活かせていないとか?

ですが間違いなく、今後の人生で人造中砥仕上げを選んで調理に使う事は無さそうです。私の技術では天然仕上げ砥石でないと、自らが望む性能が出せない様です。

 

 

 

最後は余談になりますが、今回の包丁を買う際に刃物店で出た話題の一つに、ある共通の知人が研いだ包丁を、信用出来る親しい寿司店に試して貰いに行ったと言うのが有りました。それなら今度行く時には自分の包丁もと思い、たまに通っているその寿司店に、本日持参した柳を僅かですがテストして貰って来ました。

 

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結果は、使える。此だけ切れれば御の字だと言う事でした。自分のより切れるかも、とも。私が魚やそれ以外も含めて、テストをしつつ気付いた問題点には対策を施した現在の仕様は、余程ピーキーな要求でも無い限り問題が出ないのは分かっていました。

しかし敢えて頼んだのは此の柳が、手持ちの中では最も刃先までの厚さが残るきつめのハマグリだったからです。とても欠けやすいので、そんな仕立てになっては居ますが使用に於いて問題無しと判断した結論を、追認して貰うのが目的でした。

 

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つまり、此で問題無ければ他の包丁には心配が無くなります。そしてテストをしてくれる料理人は、現在は其れだけでは無いものの、元来は本焼きのベタ研ぎを好む、切れに拘る店主です。その人に、切れに不満は無いとの言葉を頂けた事は大きいです。しっかりと正確に角度が出ていれば、刃先まで極端に薄く厚みを抜く必要性は低い。

勿論、仕事の内容や好みに依っては一概に言えませんが角度の変化と切り刃の面構成により、上記の店主にも認められる切れは出せた訳です。事実、出刃なら此の刃付けで丁度なんだが。とも付け加えられましたので、刃持ちと切れの両立と言う意味から、「頑丈さと長切れを伴いながらも良い切れ味」との私の理想を図らずも体現してくれた、少々駄々っ子の柳には感謝でした。あと、今日も旨いネタで寿司を握って頂き、有難う御座いました。

 

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お隣の市から御依頼

 

隣接の市にお住まいのO様より、研ぎの御依頼を頂きました。たまたまですが、此方もダマスカス模様ですね。

余り研がれた形跡が無い状態ですが、かなり多数の刃毀れが見られます。

 

大小、二本の先ずは大きい方

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小さい方です

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研ぎ方は、最終仕上げの砥石以外は共通です。GC240番で欠けを取り、シャプトン1000番・2000番で大まかに刃の形を作ります。

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黒蓮華系の白巣板で更に形状を整えます。

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若狭の戸前で傷を消し、刃先を細かく均一に。

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中山の並砥で最終仕上げ。

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中山産の並砥・水浅葱でも試したのですが、小さい方は相性的により良かった若狭の戸前で仕上げました。

 

 

 

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それぞれ、研ぎ後の拡大画像では最も大きな欠けの痕跡の部分を写していますが、使用時に障る物では無いので此に留めました。

 

 

和包丁(平もですがどちらかと言えば切り刃)・洋包丁を問わず、製造時の刃付けの段階で刃元や切っ先周辺よりも中央部の厚みが目立つ仕上がりの物が散見されます。仮に刃付け前の金属板の状態で、テーパーになって居るならまだしも、そうで無ければ二重に問題になるでしょう。切り抜け(引き切り・所謂走り)で抵抗が余分に増えるからです。

今回の小さい方は、切っ先周辺にも肉取りが不十分で厚みが残っていました。ですので、いつもより峰側まで研ぎましたが通常、私は洋包丁の研ぎでは刃先の2.5ミリから3.5ミリの範囲程度を研ぎます。それは、以前にも記載した事がありますが極端な刃付けの変更に及ぶ広範な研ぎ下ろしは製品コンセプトから外れるだけで無く、研ぎ料金の高額化に繋がる為です。

もしも4ミリを超えて、5㎜・6㎜以上の範囲で研ぐなら和包丁の基準になって来ますので、刃物の設計上バランスがおかしかったり修理や研ぎ減りで刃幅が狭くなり、余りにも鈍角過ぎて用をなさない場合以外はお薦めしていません。

ではどのように対処しているのかと言えば、その2.5ミリ~3.5ミリの研ぎ幅の内、刃先側半分と峰側半分で目的別に研ぎ分けています。一般に洋包丁で小刃と呼ばれる刃先の段刃は、顎から切っ先まで一定の角度・幅で研がれるか、或いは切っ先に向かって徐々に鋭角に研がれるかの二択です。

しかし、私は前述の中央付近に厚みを残した製品への対処として小刃の峰側半分で、研ぐ量を変えています。つまり抵抗が増える程に厚い箇所は、その部分に対して元寄りに位置する箇所よりも厚みを抜きます。その上で刃先側半分は、刃先へ向かってより鈍角で且つ切っ先へ向かって徐々に鋭角にしています。二段階に分ける事で、刃先の効果的な角度変化の足を引っ張る、側面の厚み残りに対して緩衝帯の働きをさせる訳です。

以上で対象への切り込みと切り抜けが改善されますが、この対処で間に合わない様になれば、初めて広範な研ぎ下ろしを検討します。

 

 

O様、以上の様な研ぎを施して有りますが、お使いになって問題などありましたら御知らせ下さい。仕様を変更しての研ぎ直しにも対応させて頂きます。土曜の昼頃にはクロネコより御返送致します。この度は研ぎの御依頼、有難う御座いました。

 

 

カウリXの柳

 

北海道のS様から送られて来た、カウリXの柳刃包丁です。

 

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製造は、やはり服部なのでしょうか。私が居た頃のカウリダマスカスの柄(がら)付けに近い印象を受けます。

刃付けとしては、かなり教科書通りで上出来。刃体の捻れ・反りも殆ど見られません。裏の精度も抜群。使用者の刃先の研ぎも、やや角度の付け始めが先寄りかなと感じる程度。

 

 

 

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取り敢えず、裏押しの確認と表の精度を確かめつつ、人造中砥から始めます。返りは出易い物の、取れ易くもあるので甘めの焼き加減と共に研ぎ易い仕立てに成っています。

 

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巣板二種と千枚

 

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やや黒蓮華がかった白巣板

 

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敷内曇り

 

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千枚から水浅葱

 

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刃金の傷が消え難いので、千枚・水浅葱の前にシャプトンの2000番に戻った為、結構光っています。

 

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刃先の最終角度付近と裏押しは、完全に天然砥石仕上げです。刃金全体は水浅葱で撫でた程度。紙の束での試し切りでは、中央から切っ先手前までに小さな捲れが連続して出現。硬度と刃先の厚み次第では、カウリだからと無闇に耐摩耗性に優れる訳では無いと分かりました。

 

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刃先の手前には水浅葱で取り切れ無かった、2000番の研ぎ目が薄く残っています。

 

 

 

と、この状態で留めても良かったのですが、拡大画像の状態と試し切りでの捲れの発生が気になり次ぎの日、もう一度研ぎ直し。

中山の巣板と並砥も追加。後、若狭の戸前。

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中山の巣板から若狭の戸前では、手持ちの(甘焼きでない)カウリダマスカスが割合、傷消しが上手く行ったのですがもう一つ。

 

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刃先に水浅葱、裏押しには質の違う水浅葱。これで切れには問題無いのですが。

 

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思いついた並砥。これが良かった様です。思えば、両親の所に置いてあるカウリYのフィレナイフにも相性が良かったので、この系統で特に硬焼きでない物には合うのかも知れません。

 

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完全に天然仕上げなので、刃金は暗くは無いですが曇り仕上げ

 

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地金は、小割りと小さな薄片での千枚仕上げ。積層部分は確か、ニッケルと420J2が交互にだったと思います。ですので強度・柔軟性が均一で無く、その意味では地金の傷消しも簡単ではありませんね。部分的に落としに行くと歪になるので、切る為の形状が整ってしまってからの(刃先以外の)残り傷は、無理には取っていません。

 

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研ぎ目は最も均一に見えます。

 

 

現状、カウリXについては確立した仕上げ方が見つかっていないので、暫定的に此の様に仕上げてみました。ですので、特に見た目的には統一感が無い様な好みの問題の様な感じがしています。

製造段階でも、刃金と地金の耐摩耗性の差による減り方の違いで、境界付近で妙な段差が見受けられ、一面的な研ぎでは当たらない箇所も在ります。その為、傷が残り易かったりしますが地金部分は案外千枚と相性が良く、研ぎ易く仕上がりも良かったです。

ダマスカス模様を際立たせる為に施されていた黒染め(確か硝酸だか塩化第二鉄だったかでの腐食)ですが、私の好みと所有者の「食材を切る刃物に黒はどうなのか」という意見から平は軽く磨いておきました。しかし、一旦腐食してからなので薄く表面に凹凸が出ています。腐食無しの磨きは気づかない程に繊細で上品ですが、此方の方が見落とされる事は無さそうで、製品的には切り刃の天然仕上げと合いますね。

S様、こんな所ですが週明けにも御送りしますので、一度お試し下さい。仕様に於いては問題無いと思いますが、今回の仕上がりでも悪くは無いと感じて頂けましたら幸いです。

 

 

 

 

つい、研ぎ直してしまいました。

黄色と紫です。泥が出易く、斑が出難い筈でしたが、もう一つ。

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奥殿と東物(中山か菖蒲)の巣板で何とか。

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地金も、黒蓮華・敷き内・千枚で再度。

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ほんの少し、面の繋がりと研ぎ目の揃い方が改善された様です。

 

 

 

カウリXへの準備

 

以前からのメールの遣り取りの結果、北海道から送られて来る予定のカウリX製の包丁に備えて、相性の合いそうな砥石で予行演習をと。

之までも手持ちの中から(全部では無いですが)幾つも試して来ましたが、光り気味に仕上がるのは勿論、充分な切れを引き出せる石が中々見つけられませんでした。

そんな中、田村山の砥石は切れも見た目の仕上がりもまずまず。特に、面同士がかなり安定して当たる(ある程度の面積で)場合は巣板よりも明らかに明るい研ぎ上がり。

 

 

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二十二~二十三年前、最初に作ったカウリX製のナイフ。鋸・鑢・電動ドリル(+モルタル用ドリル)だけで何とか仕上げました。グリップは黒檀でピンはステンレス。シースも牛革の自作。

 

 

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積層では無く無垢材です。研ぎは、当時から使用していたGC240番とキングデラックス1000番・6000番・8000番+耐水ペーパーです。

 

 

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今回、試したのは此方の同時期二作目、積層利器材。芯材は当然、カウリXで焼き入れ後の硬度はロックウエルで67.3度です。他にも作りましたが其方は当時、父に贈ったので手元にありません。シースは、服部刃物でハネテてあったのを貰いました。因みに、これとカーショウの1030(フィレナイフみたいなの)で関時代の自炊は殆どを熟していました。

 

 

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先ずは地金には優しくない巣板で。

 

 

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拡大してみると結構均一に見えます。

 

 

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次にこれ。

 

 

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やや細かさと明るさが向上。

 

 

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拡大しても研ぎ目が細かくなっています。

 

 

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更に浅葱で向上を狙います。

 

 

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先程よりも、やや明るくなった様子。

 

 

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拡大画像でも同じ印象。見た目での違いは少しでも、切れについては格段の違いが有ります。現状、手持ちの天然仕上げ砥石では、田村山の浅葱が切れと見た目の仕上がりで一番かと思われます。切れのみならば、中山産浅葱も甲乙付け難いのですが、面が合っていないと更に傷が入り易く難しいですね。

若狭産の砥石は、ステンレスや特殊鋼に向くとの評価を見聞きし、又自分でも実感していましたがカウリにもかなりの処まで対応してくれ、有り難いです。今回のナイフはキツいハマグリでしたが、もう少し平面に近い刃物ならば、より綺麗な仕上がりを望めると思います。

 

 

と言う訳で、北海道のS様。カウリXの包丁は、手筈が整いましたら何時でも御送り下さい。どんな仕様になっているのか、又どう仕上がるのか純粋に興味があります。ですので、それについての研ぎ料金の御心配は無用です。興味が半分ですし、残り半分は本日到着しました本場の旬の食材で充分ですので。それでは、このあと料理して頂戴したいと思います。有難う御座いました。

 

 

 

研いだ包丁のビフォーアフターなどを載せていきます。