森のステーション亀岡 グランドオープン

 

昨日の土曜は森のステーション亀岡で、改めてグランドオープンの式典と特別イベントが行われました。施設や機構の全容は複雑ですが、取り敢えず「天然砥石と匠の技」の二階のチョロギ村主催のレストランがオープンした事でやっと完成を見た格好です。館長からの応援要請で私も参加。

 

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交流会館前や、入った所のホールでは各種催しや来賓の挨拶が。

 

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二階のレストラン部分。奥の調理場は、広さも機材も可成り充実していました。

 

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砥石館では、現在絹織物の展示が併設。

 

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少し展示ブースは配置変換されていました。大工道具のブースでは、大鉋が目立ちます。

販売用砥石の中には既に、日本では少ないベルギーの砥石も並んでいます。

 

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子供に人気の鰹節削りですが、イベント中は殊に盛況で本枯れ節の消費量には館長もびっくりです。終盤には追加の袋を開ける位で。

 

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セルフでの砥石製作コースは、当日のみ半額サービスで合計40~50人が参加。開始時間前から並ぶ方も現れ、前半は作業台の空席待ちもしばしば。

 

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忙しい時間帯を外し、イベントの手伝いで来てくれていた常連さんに包丁を届けられました。

 

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味方屋作の三徳に続き、ペティも到着したので何とか今回、纏めて納品です。今までの味方屋作では、最も私好みの焼き加減の刃金で嬉しいです。先方も喜んでくれました。プレゼント用にするには惜しい位だと言いながら。

 

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以前、雨風醤油の粉末塩麴等を分けた御礼にと、常連さんから御返し。自分では一度くらい買ったかも程度に馴染みが無いドラゴンフルーツ。楽しみです。

 

 

 

三徳の方は、知り合いに向けての発注との事でしたので、予め刃先を一般向けに調整しました。会津・巣板・若狭と進めたのですが、その際に切り刃を余分に擦ってしまいました。修正する時間的な余裕が無かったので、念の為に新品も持参。

結果的に、実用するので問題無しと成りましたが、予備の新品も役に立ちました。御来場の中の研ぎ好きの方から、味方屋作包丁に付いて言及が。依頼した場合の納期について問われたので、この場にある事と今回の刃金の説明をして現物を見て頂きました。

奥方からの許可を得て御購入の流れに。加えて、長野に御住まいながら先々には研ぎ講習も視野に入れているとの事で、その際には又宜しく御願い致します。この度は御買い上げ有難う御座いました。

 

 

 

 

 

少し考えさせられた事

 

前回の記事の内容に付随して、改めて気付かされた点が有りました。それは自宅まで御足労頂く際の交通の便が、かなり悪い点です。

当然、私が出掛ける場合にも当てはまりますが、長年に亘り公共交通機関への依存度が下がっていたので、その意識が希薄になっていました。加えて、送って頂いた刃物を研いで返却するスタイルを念頭に置いていましたので直接の来訪を殆ど想定していなかったからです。

前回は電車の駅は遠いので、より近いバスの停留所から荷を背負い歩いて来られたO様でしたが、電車よりは便数が限られている都合上、帰りは不便でした。結果、御自宅付近まで車で御送りして事無きを得ましたが、何か打開策が必要と感じました。

往復の交通の便が悪いのならば寧ろ一歩進めて、もし私程度でも良いから研ぎ講習をと御要望下さる方がいらっしゃるなら、状況次第で此方から依頼者の方の御宅まで出向く事も有りかもと考えました。当座は、近隣に限られますし、砥石などを運ぶ為に車移動となるので駐車場の問題なども考慮する必要は有ります。

ですが、亀岡の天然砥石館での上級者向け研ぎ講習に相当する内容と移動距離を考えれば、近似のサービスとして仕事のオプションの扱いに加えても変では無いとの結論に達しました。出先での講習となれば、幾分は出来る事に制限が出るかも知れませんが、万一講習を御希望・加えて出掛けるのが厳しい人には、多少は喜んで頂けるかも知れません。

近頃、研ぎ講習・その他で御来訪を希望される方が増加の傾向にありますが、中々そうも行かない状況で上記内容に該当する方が居られましたら、御一考頂けましたら幸いです。曜日や時間帯などは、御相談の上にはなりますが。相変わらず殆ど電話には出られないかと思われますので、問い合わせフォームから御願い致します。

 

 

 

 

 

「病膏肓に入る」の若い方が

 

昨日は、以前から数度お会いする機会が有った重病の方が、自宅を訪問下さいました。この春からは、やや近所に引っ越しをされて来たとの事で奇縁を感じますね。

私の手持ちの砥石に御興味が有るとの事で、満を持しての御来訪。刃物も複数御持参で、試し研ぎをして貰いつつ砥石談議に。自然と話題は、砥いだ刃物の切れと切り方についての関係性に。

僭越ながら、対象へ当てる角度や圧力・方向性に加え、体の使い方に付いても助言をさせて頂いたり。まあ此れは茶飲み話の座興、程度の認識に留め置き下さい。まだまだ生兵法は何とやらの域を出ませんので。

 

 

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御自作の切り出しから試し研ぎの図ですが、可成り見事な完成度の作品です。

 

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当然包丁も御試し。

 

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途中休憩に、イチゴ大福とダージリン。今回はオータムナルです。偶々出ていた皿なので変ですね。右は、御土産にと頂いた桜餅の袋。

ティータイム二回目は、その桜餅に対して珈琲を淹れてしまい、流石に妙過ぎたかも知れず申し訳無かったです。後で考えれば、伊勢茶も有ったのですが。

 

 

 

後半は試し切り(冷凍生姜は面白くて実用的)と身体操作の話しで長時間、御相手願いましたが興味深く耳を傾けて頂き、天然と研承の双方を御買い上げ下さり有難う御座いました。

松阪で仕入れていたのが存外、早くも吉と出ました。天然は売る程御持ちの事と思いますが、研承の砥ぎ感と性能は期待に違わない個性と特徴を加えてくれるでしょう。

今後の私事ではチラッと話題に上りました通り、本筋以外で所用が増えそうな雲行きですが又、遊んで頂けるのを楽しみにしております。O様、此の度は有難う御座いました。

 

 

 

 

 

買い足して来た物

 

講習を受けて頂いた折りに、砥石も御購入下さった経緯を踏まえ、他にも御希望の問い合わせが有ったのをを受けて、研承を主として購入して来ました。

月山さんまで出かけた訳ですが、折角ですので少し前から何となく感じていた、洋包丁を充実させる必要性を満たす事に。刃渡り17cm程の牛刀っぽい三徳?を分けて貰いました。

高村製の芯材がVG10の三層、オールステンレスモデルですが帰りに両親宅へ寄ったのがいけません。軽い気持ちで母親に、使用中の三徳と替えてみるかと問えば二つ返事でした。以前から重さを気にしているのは承知の上でしたので、予想はしていましたが。

 

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上画像は、数年前に身内の為に購入した予備です。ある意味、保存用の物。此れはダマスカスですが、丁度こんなサイズのを取り上げられたので。腹いせに下画像を購入。

 

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却って私としては、こっちの21cmモデルの重さとバランスが落ち着く感じです。元々、少しずっしり気味が好みなので。それ程までに厚み取りが徹底されており、その精度も高い仕上がりです。つまり、同等サイズの他社製品との比較では軽快な印象。

 

 

 

それで、母親が数年来使って来た此方も三徳ですが、新潟のオールステンレス御三家の内で最もオーソドックスな藤次郎です。

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実際の重量的には、高村製より僅かに軽いのですが、ハンドルに対してブレードがやや重厚なのでバランス的に持ち重りがする様です。

 

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同時期に購入した此方も、自分では気に成らないのですが軽さや小回りを重視すると違った印象を受けるのは理解出来ます。

 

 

 

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他にも、お気に入りの上画像のコアレス試作品。フルタングにマイカルタハンドルと合わせて、全体にガッチリしています。

 

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ナイフっぽい変わり種のファルクニーベン。

 

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普及品のヘンケルなども有りますが。

 

これ等が所謂、洋包丁と呼ばれる物です。昔よりは区分や外見での見分けが付き難く成ってはいますが、古典的な柳や出刃とは明らかに趣を異にしています。

研ぎの問い合わせなどで、先ず祖語を来すのが此の分類です。つまり、和包丁か洋包丁か分かりませんと。和包丁でも傷みが無く厚みや形状に問題が無ければ、研ぎ直しも洋包丁レベルの内容で間に合います。

しかし、本格的に形状をいじるとなれば、洋包丁の何倍もの面積・削り代(しろ)を砥ぐ事に成ります。必然的に、時間や手間が増えて料金に跳ね返ります。

ですので、これ等の画像を参考にして手持ちの包丁の素性を類推して頂ければと思います。

 

 

 

因みに、刃先だけの研ぎを超えて切り刃まで仕上げた三層利器材(ステンレスで炭素鋼を挟んだ)の包丁は下の様に成ります。此方は和式の刃付けが為されている為、和包丁に属します。

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刃先を研ぎ進めて切り刃の厚みが邪魔に成れば、平(鏡面の部分)から角度の付いている切り刃全体を研ぐ必要が出ます。その後、暫くは又、刃先の研ぎだけで済ませられる訳です。

ただ、切り刃が表裏両方に付いているので(両刃・両切り刃)、研ぎ代金は普通に多く見られる出刃や柳など、片刃製品に対して二倍に成ります。ですので、通常必要性が低いと判断した物は切り刃まで一気に仕上げず、洋包丁的に砥ぐ事を提案しています。

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ゴールデンウイークの或る1日

 

本日は初めて、自宅に講習希望の方を招いて研ぎ指導を行いました。数日前から相談を頂いていましたが、急ですが昨日、是非にとの事で御受けしました。

当初砥石館で予定していた講習料は、自宅に御出で下さるならと半額での和包丁コースとなりました。御持参の包丁は、仕事場で御使用の柳と出刃。特に重要なのは、小さ目の魚ならば大名卸しから刺身まで担当する柳の方。

 

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包丁店からの購入後、形状崩したので件の店舗で研ぎ直して貰ったが使用に不満が残るとの事。御話しを伺い目的に合致するであろう研ぎの予想を立てつつも、現状の研ぎスキルを向上させる課題めいた指摘をさせて頂きました。

各段階の結果を確認し、一定の仕上がり毎に切れを確認。各々の違いと、其れに必要な操作・砥石の管理などにも理解を深めて頂けた事と思います。出刃の方は刃線のS字と欠けを少々、改善して刃先を鈍角目のハマグリにしておきましたので、実際の現場で御試用の上、次回の研ぎの参考に繋がれば幸いです。

来客を想定しておらず、散らかっているので急遽片付けに追われる破目に陥るのですが、今後も一ヶ月に一度くらいは頼みたいとの御要望ですので、出来るだけ御応えしたいと考えております。S様には、此の度は少し遠方から御越し頂き有難う御座いました。又、購入頂いた研承400と電着ダイヤで、作業が正確且つ速くなる事を願っております。

 

 

追伸

御帰りの際、最後にお出しした生麩餅を買った和菓子店に寄るとの御話しでしたが、家の前の坂を下らずに上がって行かれたので心配でした。少し追い掛けたものの、間に合わずでしたので次の日に確認に行って来ましたら其れらしき人が御出でだったとか。恐らく大丈夫だったのでしょう。

ダージリンのセカンドフラッシュと合わせて、可笑しな取り合わせに見えますが気に入って頂けた様で嬉しいです(客観的には、餡子にはヌワラエリヤが御薦めです)。何時もの癖で、又買って帰ってしまいました。私の一番のお気に入りの一つです。

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あと、偶然ですが本日講習直前に三条から包丁が到着しました。味方屋作三徳が三本。注文より多い様な気もしますし、ペティの方が無かった様な?出来れば砥石館の常連様には、匠ビレッジグランドオープン辺りに三徳とペティを届けたいのですが。

 

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三徳の方は先々、四国の常連様にも御予定頂いていたので丁度良かったかもです。柳と合わせてペティが届くのを心待ちにしたいと思います。砥石館の常連様には、今少し御待ち頂きます様に宜しく御願い致します。