滋賀県のT様からの研ぎの御依頼(和包丁編)

 

残りの三本は、本焼き柳・柳・出刃です。本焼きの方は、切り刃の上では無く平にテンパーライン(刃紋)が出ているタイプの仕立てで、残りの二本は地金が積層タイプですので、内容は異なりますが切り刃に(勿論平にも)何層も波模様(縞模様)が出ていて其々に個性が有りますね。

 

 

先ずは合わせの包丁の方から、研ぎ前の状態です。サンドブラストその他で、表面の状態は一様に曇らせて有ります。

ただ、切り刃の状態が切っ先カーブ周辺から切っ先までは、或る程度の厚みが残存しているだけですが、カーブから刃元に掛けての部分は、ホロー気味に中央が凹んでいます。

後は、刃線の並びが緩やかなウエーブを描いて居ますし、裏の隙が大まかな為、裏押し部分が太い・細すぎる(裏切れ寸前含む)箇所も見られます。

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柳ですが、上記内容の状態です。

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パッと見の外観からは、判断が難しいかも知れません。

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出刃も同様で。

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出刃に関しては、刃元の裏押し部分の錆も気に成ります。

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研ぎ始めは、人造の320番からです。刃線を整える為に切り刃を研ぎ進めて行くと、いずれ細すぎる裏押しの箇所が裏切れを起こすのは目に見えて居ましたので、裏を研ぎ際には前以て(峰側を浮かせる意識で)刃先側を強めに砥面へ当てて行きます。

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途中、切り刃の凹凸が想像以上に強かったので、もう少し洗い番手で(刃線を整える為に刃幅が減った分だけ)僅かに鎬筋を上げつつ切り刃をフラット寄りに。

其の後の工程は、下掲の出刃の研ぎ作業に準じます。

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出刃のスタートも、人造の320番からです。此方は、切り刃中央の縦溝と言うよりは、幾分かランダムに凹凸が。目立ったのは、鎬筋付近の凹面ですね。

当然の様に、裏切れ予防で峰側浮き気味での強め裏押し。

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次に1000番と3000番です。

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天然に移行し、対馬です。

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中山の巣板・合いさで仕上げ研ぎ。

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刃元の裏を確認すると、クラスター状の錆が刃先に到達、かつ其れが僅かにですが表にも波及していました。問題は、この部分の錆を取り除いても(研ぎ落しても)次の錆のクラスターが存在しますので、其処へ到達しない範囲で調整する方向で。

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天草の、やや硬口で刃先を減らし過ぎに注意しつつ錆の部分を研ぎ落とします。

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出刃・柳共に、人造1000番~天然仕上げ砥石の小割りを用いて、均し研ぎ(面の繋がりをなだらかに)と化粧研ぎ(研ぎ目を均一にする)で仕上げました。

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柳の研ぎ上がり、全体画像です。

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刃部のアップ

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刃先拡大画像

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裏です。出刃もそうですが、裏が切れている箇所が出ない様、強めに押しています。其の為、裏押しの幅が広すぎる範囲も出て来ますが、其れを改善する為に(刃線の修正をする工程で)減らし気味にしては見ました。

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出刃の研ぎ上がり、全体画像です。

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刃部のアップ

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刃先拡大画像

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裏です。此方は、流石に少しは梳き直しもアリかなと思わなくも無かったのですが(笑)、裏押しが全周で細めに整うよりも、裏の凹凸の激しさから鋼が極薄の箇所が出そうで。

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本焼きの柳、研ぎ前の状態。表裏とも、形状としては整っている様に見えますね。ただ、少し切っ先側の三分の一がふっくらしている様には感じます。

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研ぎ始めは、人造の320番からです。研ぎ進めると、余分な厚みは其れ程でしたが、刃元側の三分の二には、ホロー気味の縦溝が。

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続く1000番と3000番でも、320番と同様に切り刃をフラット気味に寄せつつ、研ぎ目を細かくして行きます。

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同じ人造の1000番ですが、より当たりがソフトで滑らかに研げる砥石で、均し研ぎを入れます。

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天然に移行し、対馬です。或る程度、切り刃のホロー気味が減って来てはいます。カーブから先の厚みも減らし、カーブ手前との厚みの整合性を高めます。

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丸尾山の中硬、敷き内曇りで全面を当てて様子を観察。

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続いて、やや軟口の白巣板と敷き内曇りで、切り刃の幅を変えずに刃元から切っ先方向へ角度変化を。

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更に、やや硬口の白巣板蓮華入りで、刃先を最先端に向かって漸次、鈍角且つ切っ先方向へ向かって鋭角化。

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中山の合いさ二種で仕上げ研ぎです。この際、変形の箇所を活かして、平面の砥石ながら曲面に合わせて研ぐ、均し研ぎ兼化粧研ぎも併用。

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研ぎ上がりです。

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刃部のアップ

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刃先拡大画像

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裏です。切っ先の裏は、若干ですが減らし過ぎの気が有りましたので、裏押しの際に僅かに峰側より刃先側に砥石が当たり易く成る様に、全体的にバランスを取りました。

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此の度は、滋賀県のT様には多数の研ぎの御依頼を頂きまして、有り難う御座いました。初期から、納期は気にしないとの御意向によりマイペースで取り組むつもりでしたが、諸般の事情により自分でも予想以上に長期間の御預かりとなり恐縮です。

其の分?じっくりと薦める事が出来ましたので、いつも以上に刃を減らさずに性能を満たす研ぎが可能に成ったのではと考えて居ます。もしも御使用に於いて、問題など有りましたら御知らせ下さい。刃先角度や切り刃の厚み調整等もさせて頂きます。

今後も、私で御役に立てる場合は、宜しく御願い致します。

 

 

 

現在、ホームページ不調の為、御面倒を御掛けして居ります。研ぎの御依頼・御問い合わせの方は、下記のアドレスから御願い致します。

togiyamurakami@gmail.com

 

 

 

 

 

滋賀県のT様からの研ぎの御依頼(洋包丁編)

 

結構、時間が経過してしまいましたが、滋賀県のT様から六本の包丁を送って頂いて居ました。内訳は、ミソノのUX10の牛刀・三徳・ペティと、和包丁の本焼き柳(尺一)・柳(七寸)・出刃(六寸五分)です。

御手持ちの20年物のグローバルから発展させる方向で模索されたそうですが、御自身でのUX10の研ぎで御不満が有ったり、包丁は新品時が最良で、徐々に切れなく成ると思って居たが違うかもと御考えになったそうです。(因みに和包丁の方は購入時の儘とか)

 

 

研ぎ前の状態。切っ先が欠けて居たり、刃線の乱れが有るものの、研ぎ減りは少な目です。

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牛刀の刃線は、切っ先カーブの辺りから切っ先まで、やや直線的でしょうか。

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小刃は、角度的には鈍角目かつ研ぎの不安定性も見られますね。

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三徳も、大まかに言えば近い傾向の刃に成って居ます。

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或る意味では、ペティの変形が一番、軽そうです。ただ、様々なメーカーの包丁に共通すると考えて居ますが、此のサイズの包丁(料理用ナイフ)は、その当該シリーズの他の大型モデルより、刃先周辺の厚みが上回って居たりします。刃幅の狭さ(=ミニサイズ)から来る、製造時のオーバーヒート対策?又は製品完成時の刃体強度の確保?自動研磨機械の性能の問題?焼き入れ時の割れと変形防止と、変形した際の修正許容範囲の確保?色々と予想出来ますが、ともあれ刃先周辺の厚みが邪魔に成らない程度には、調整する必要が有る場合が多いです。

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研ぎ始めは、人造の320番で、その後は1000番と3000番に。三本ともですが、先ず必要な切っ先の形状を整形し、刃線の修正を行ないます。極端に言えば、刃線上に存在する凹凸の、凸部分を優先して減らしつつ全体の小刃の角度を、最低限よりも少し鋭角に研ぎます。

その広目の小刃でも、切っ先方向へ向かって鋭角化し、更に小刃の幅の中の刃先側半分または三分の一の範囲で、刃先へ向けて漸次鈍角化します。勿論、鈍角化した刃先最先端周辺も、切っ先方向へ向かって鈍角化しています。

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三徳も同様に。

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前述の理由によりペティの小刃は、やや広目の程度が強く成って居ます。

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天然に移行し、対馬です。小刃の研ぎ傷を浅く、より形状の精度を上げます。

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三徳も同様に。

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ペティも同様です。

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仕上げとして、奥殿の天井巣板の中硬です。

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最終仕上げとして、中山の巣板と合いさ、中硬~やや硬目です。

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研ぎ上がりです。相変わらず、遠目には小刃だけの違いは判然としませんね(笑)。刃体側面に傷が在った部分は、気持ちだけ薄くしてみました。

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刃先拡大画像です。其々、牛刀・三徳・ペティ。

 

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今回は、かなり長めに作業期間を頂いてしまいましたが、御蔭様で体調と相談の上で焦る事無く、じっくりと取り組めました。特に、次回の記事にアップします和包丁の三本は、ただでも手間暇が掛かるタイプでしたので、有り難かったです。研ぎの御依頼と合わせ御配慮に感謝致します。

 

 

 

 

 

イベント用の桜鯛とかハラミとか

年末年始を挟んで、手伝い先から買い受けた幾つかの肉類の中に、所謂ハラミと其の一部分であるサガリを、連続して冷凍庫に在庫する事が出来ました。

近年は、ハラミの人気が高止まりして居るので、昔と比べれば驚く程に高価に成って居ます。また一頭から採れる量としては、より少量であるサガリも相応の値段には成りますね。一応、それぞれ一つ丸々での購入でしたので、掃除済みを切り分けた、グラム売りの小売り価格よりは懐へのダメージは軽減されました(笑)。

サガリを囲んで、半周ずつ二枚がくっついているハラミの一枚で、表面には脂で覆われている側と、メンブレンで覆われている側が双方、掃除の対象です。

メンブレンの方は、上手く剥がして油抜きをした後、筋の煮込みとしたりカレーの具として居ます。

掃除済みの本体は、柵取りして一部を当日の食事に使い、残りは冷凍しておきます。

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サガリの方も、似た様な感じです。ただ、此方には余り分厚い脂が付いていないので、作業が楽でした。

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砥石館のイベントで、午前・午後の講習の合間の時間に鯛を捌いて味見をして貰えないかと打診されてしまいましたので・・・近所(徒歩数分)の活魚センターへ出掛けて買い出して来ました。

並べられて居た中には、結構な値段で瀬戸内の真鯛が有ったのですが幾分、予定したサイズより大きく、また少々ながら痩せているやに見受けられました。其処で、超デカい水槽で泳いでいらっしゃった中から、程々のサイズ(担当者曰く此処では小さ目)を選んで締めて貰いました。神経締めまでしてくれた其れは、予想より安価で購入出来、良い買い物だったと帰路に付きました。

序でに、鯒も並んでいたので初めてですが買って見ました。以前に、鯒を捌くと包丁の刃には負担だと聞いていたのを確認したかったのが大きな理由でしたが、純粋に味わってみたい気持ちも勿論ですが有りました(笑)。

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其れまで、20cm~30cm未満の鯛くらいしか捌いて来なかったので、骨の強さと其れに因る、刃先の入れ処に正確さを求められる違いに気を使いつつ、所謂水洗いに類する作業を進めました。

各所の鰭を水流の下で、たわしで擦り粗い。大きな袋の中で鱗取りの後、内臓や鰓を取り除いて洗う所、敢えて一日、置いてみました。此れは、砥石館に持参する際、前日に用意するべきなのか2~3日前でも良い(寧ろ寝かせた方が良い)のかを確認する為でした。

次の日、下処理を終えて三枚に卸し、片方をラップで。もう片方をペーパーで包んで、更に一日後まで様子を見ました。この理由は、鮮度を保つには何方が良いかの派閥が見受けられましたので確認しようかと。そもそも、家庭の冷蔵庫の中での比較では、大差が付かない可能性が高そうとも感じてはいましたが、念の為にと。もしも、ラップでもペーパーでも皮の乾燥が進んで表面が縮れてしまう様ならば、鱗を取るのは前日若しくは当日にするべきかとの予想をしていましたが、少なくともラップでは著変なしとの印象でした。

お次の比較は、間を置く事に因る身質の変化でした。背側の身を使って一日後と、二日後の二回に分けて刺身にして比べて見た所では、神経締めの効果が続いていたのも有るのでしょうか?ややネットリとしたまま、柔らかな感触が続いていた印象です。試した期間の中では徹頭徹尾、死後硬直的なブリンブリンの活かった弾力が無かったのは、養殖であったからなのかは不明でしたが。(後に、二回連続で購入した天然真鯛では、神経締めまでは行われて居なかったと思われますが、購入して一日後まで活かって居る身質だったのと対照的でした)

ネットリしつつ、しんなりもしているタイプの身質は余り、触れて来なかったので綺麗に崩さずに刺身を引くには、注意が必要でした。此の状態だと、相出刃で刺身包丁の代用にするのは困難だと感じました(特に切り刃幅が狭いタイプ)。あと、腹側の身は脂が乗りすぎで、刺身よりは洗いとか、寧ろ塩焼きが良かったです。頭は当然?、兜割りからの煮付けにしました。

 

鯒の方は、胴体の断面が正方形っぽい飛び魚に比べればマシでは?との予想を裏切り、中々に複雑な包丁使いを要求され、困惑しきりでした。まあまあな身を皮に付けてしまいながらも、何とか骨から身を剝し、刺身にして行きましたが相当に活かって居り、特に切れの良い刃先で無ければ上手く行かない程。最初は、たまたま持ち帰って居たVG10の切り付けタイプ(整形途中)で試しましたが、もっと刃先が薄く研ぎ進んでいる包丁で無いと、特に薄造りには困難と判断し、長目のイカ割きを使いました。もしかすると、天然を活〆したままだと漁獲後の2~3日は活かったままで、神経締めした場合のみ死後硬直が出ない(若しくは薄っすら長く進む?)のかなと。

 

 

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最終的に、砥石館に持参した天然真鯛(桜鯛)は、前日に購入後、直ちに水洗いを行ない、冷蔵保存。当日は作って置いたデカい氷入りの水に、袋詰めにした鯛を漬けての移動としました。刺身にする際は、やや活かって居る状態ながらもネットリ感も混じって居て、用意していた切り刃の狭い(刃角度が大きい)柳では身のへばり付きと少々の身割れを避けるのに一苦労でした(笑)。

汎用性の高い(強度・永切れ重視型)タイプより、切れ優先か少なくとも中庸のタイプも用意すべきだったと反省しました。過去から、活かって居るだけならば、河豚の刺身でも何とかいけたのですが、身の強度が無い対象では、そうも行かない物ですね。

 

 

砥石館イベント後、数日して両親の家を訪ねる時にも、桜鯛を買って持って行きました。捌いてみると、やはり未だ活かって居る感触の儘でしたが、関西人は幾らか歯応えが残って居る方が受けが良い様ですので、却って喜ばれた気がします。

手伝い先のビーフファクトリーのバックヤードも、そろそろ御暇する流れですので、今後は塊肉を持ち帰る事も少なく成りそうですので、親への土産は活魚センター由来の物に成りそうです。其の中で、また新たな気付きも有るかなと期待しています。

 

 

 

 

 

砥石館でのイベント、久々の更新です

 

少し前に北海道のT様から、ブログが止まって居るが、どうかしたのかと御心配のメールを頂いてしまいました。理由は幾つか有って、先ずは断続的に体調不良が続いて居た事。そして、御一方から複数本の研ぎの御依頼を頂戴した事でした。

更に言うと、年始にスマホの買い替え(同一モデル間)の際、データ移行を自力で無理した結果か?画像を呼び出す等が今一つ、要領を得なく。結局、スマホ同士を繋ぐ為にCtoCとかのコードも購入したりで、やはり素人はカウンターで手数料を支払って頼むべきだった気がしています(笑)。

砥石館でのイベントですが、年末と春先の二回、行われました。二つのイベント時に撮影した、御参加を頂いた方々の作業風景が何とか出て来ましたので、遅れ馳せながら内容の御報告として、合わせて並べてみたいと思います。

 

 

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二回目の方の後半開始前では、私が用意して持参した桜鯛を捌いて、味見迄をして貰う流れに成って居たのですが・・・直前に現館長の思い付きから、インスタライブが行われる事に。

そんな物に馴染みが無い上に、全長40cm位に成る鯛を捌いた事が無い為(事前に一度は予行演習で自宅にて試しましたが)、様々なコメントを求められつつの作業でグダグダに成ってしまいました。おまけに、普段から仕事で鮮魚を扱っている方々にも御参加を頂いて居る関係で、一種の公開処刑と言っても過言では無い状況で大変でした(笑)。

そんなこんなのトラブル?も有りましたが、御参加下さった皆さんには何とか大きな不満も無く、楽しんで頂けた様子にて了とする事が出来たと自らを納得させました。

 

 

 

 

 

小刀(小刀)二本の御依頼

 

そこそこ、東の方から小刀を二本、送って頂きました。オークションで落とした状態で、殆ど弄らずの儘だったでしょうか。例外的には刳り小刀の切っ先のみ、欠けを修正してからだったと思われます。

届いた際には、柄から外された状態でしたので特段、得意として居る訳では無い小刀でしたが、更に慣れない柄無し状態で彼方此方の修正に取り組む事に。

 

 

 

研ぎ前の状態です。双方、刃先や裏の乱れ・幾らかの錆が見られますが、画像上は障子などの紙が対象の様で。下は、刳り小刀でしょうね。

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刳り小刀の方。

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紙用の方。

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実用上、都合が良い為か切っ先部分には刃が無く、刃元には中々、刃が付かなかったそうで。

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研ぎ始めは、ダイヤからです。所が、錆の浸食が見た目より進んでいたのか?何らかの衝撃の既往が有ったのか、研ぎ始めて直ぐに大きな欠けが発生しました。

最初は、さっさと刃先の荒れを取り除き、裏押しの幅を観察しつつ裏と表から限りなくベタ研ぎに近付けようと考えて居たのですが(笑)。つまり、もう一方の小刀(裏切れ・刃が付いていない部分有り)よりは軽症で済んでいると思って居た訳です。

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小型のベルトサンダーを低回転域で使った後、改めてダイヤで欠けが無くなる迄、研ぎます。

包丁の柄の、ハネた(不良品)物からサイズが適合する物を付けて研いで行きました。

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人造の320番で精度を上げつつ、研ぎ目を細かく。

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1000番と3000番で、更に精度を上げます。

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天然に移行し、対馬です。より研ぎ目を細かくして行きます。

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丸尾山の中硬の巣板各種で本格的に傷消し。

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中山の巣板近辺、やや硬口で仕上げ研ぎ。

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硬口の同等品にて、最終仕上げです。

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紙用の方も、刃渡りの全域に刃を付けて行きます。勿論、刃先の段刃を無くして切っ先・刃元にもダイヤにて刃を付けます。但し此れは、本来の使い方に則した仕様とは異なっているかも知れません。

御依頼主からは、自分が研いだ刃物の切れ以外、触れる事が稀なので・・・との事でしたので、切れない部分が少ない方が良いだろうとの判断でした。

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人造の320番で傷消しと精度向上。

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1000番と3000番で中仕上げ。

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対馬で天然仕上げ砥に繋ぎます。

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丸尾山の中硬巣板で傷消し。

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中山の中硬巣板と、水浅葱の各種で最終仕上げです。

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研ぎ上げりです。

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刃線中央の欠けを取った際、刃元も同等に研ぎ減らす予定でしたが、刃元には点錆びが三列、裏側(鋼側)に並んでいるのに気付きました。

一列目の大きな錆を落とした迄は良かった物の、二列目を落として更に研ぎ進めると、より大きな点錆び(数も多い)が刃先に出て来ますので、二列目の小さ目・少な目の点錆びの痕跡が残る程度に留めました。

よって、切り刃に若干の捻じれが出ているのは、偏に私の研ぎが不器用であるだけとは言えません(笑)。

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切っ先カーブの前後が裏切れしていましたので、其処から刃元迄の裏押しの幅が広い範囲を研ぎ下ろし、その狭まった部分と切れていた部分を繋ぐ方向で砥石に意図的に当てて行く事で、辻褄を合わせました。

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N様には此の度、研ぎの御依頼を頂きまして有り難う御座いました。切り出しや小刀に傾倒される方にとっては、今回の私の研ぎは現物合わせの実用研ぎに過ぎると感じられるかも知れませんが、兎も角も普通に御使用されるに当たり、相応に切れる状態には成って居ると思われますので、此の辺りで御容赦を願えましたら幸いです。

 

 

 

 

現在、ホームページ不調の為、御面倒を御掛けして居ります。研ぎの御依頼・御問い合わせの方は、下記のアドレスから御願い致します。

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服部刃物のカウリダマスカス包丁の御依頼

 

一つ前の記事にて触れましたが、珍しく関の刃物祭りの一日目に出掛けた為、掘り出し物?に出会えました。

もう何年もの間、北海道のT様からは何とか、カウリ✕のダマスカスの製品が入手できないかと問い合わせを頂いて居ました。其れを受けて私も、服部刃物時代の先輩に「何処かのタイミングで炉を温めて、柄入れと焼き入れをする機会は無いのか」と度々、話題に出して居ました。

そんな期間を経て、偶々でしょうが刃物祭り用に(会社に保管されて居た余剰分?を)仕立て直した物が並んでいるのを発見しました。咄嗟にT様の事が思い浮かんだ私は、売約済みで無い分が有るなら購入するかもと申し入れ、メールにて御伺いの流れに。

並んでいた半分は、既に売約済みでしたが残りの四本分の代金をT様が振り込む事で、私が持ち帰る事が出来ました。後は北海道へ送るだけだと一旦はホッとしていたのですが、メールでの遣り取りで、何時も通りに研ぎを入れてから送って欲しいとの流れに。言われてみれば、そうでしたねと思い出したのでした(笑)。

 

 

全て、桐箱に入った状態で受け取りました。

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筋引き

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牛刀

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ペティ(長い方)

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ペティ(短い方)

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新品かつ刃先まで充分な薄さで仕上げられていますので、研ぎ始めは人造の1000番からです。極小の糸引きが付いていて一般的には切れる刃先最先端でしたが、ほんの僅かに糸引きの幅を広げて(小さ目の小刃くらいでしょうか)大きくは三段階の研ぎ分け。

糸引きの三段階は、上から一つ目:25度、二つ目:30度強、三つ目:40度弱で、此れを刃元の角度として切っ先方向に向かって(三つの角度の其々に減じますが)刃先最先端は中央:マイナス10度、切っ先:マイナス15度強です。

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続いて、同じく3000番です。研ぎ目を細かく、より精度を高くして行きます。

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天然に移行し、対馬です。更に研ぎ目を細かくしつつ、研ぎ分けた段階をなだらかに繋ぎます。(一応、一段目は狭い研ぎ幅・二段目は広目の研ぎ幅・三段階目は最も狭い研ぎ幅です)

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丸尾山の軟口の合いさっぽい物で一旦、ほぼ研ぎ傷を消します。カウリⅩは、最高硬度を意図した熱処理では無くとも(服部の製品は実用硬度の範囲を逸脱しない仕立て)、砥石を割り合いに選ぶ印象でしたので、中硬・硬口に当てる前に研ぎ肌を均して置いた訳です。

もしも微妙に荒れていると、余分な引け傷を誘引しますし、況してや形状が不安定なままでは、更に砥面との乖離によって傷だらけも有り得ます。これは、刃物の形状もですが研ぐ際の角度が不安定でも同様です。

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愛称を探りながらの研ぎと成りますが、丸尾山の八枚。

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若狭の巣板・浅葱。若狭の中の幾つかは、奥殿系の天井巣板と並んで、過去に相性的に良かった物が有った記憶が有りました。幾つか様子を見ながら研いで行きます。

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若狭の浅葱。此方もマズマズの仕上がりとしては問題が無いのですが。

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大突の浅葱。明らかな仕上がりの違いは見られず。

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中山の水浅葱。嘗ては余り相性が良かった訳では無いとの印象乍ら、今回は充分な仕上がりを見せてくれました。今回のカウリの特性(焼き入れ・焼き戻しの加減)か、砥石の砥面の変化(殆ど無さそう)か、私の技術的な進歩(笑)かは不明です。

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研ぎ上がりの刃先、拡大画像です。筋引きに限ってですが、刃先の際に直線状の筋が見えました。まるで罫書き線の様でも有りますが、鋼材の製造段階に由来する物かは不明です。取り敢えず、使用に問題は無さそうでしたので、御使用を通じてチェックして頂き、何らかの問題が有れば対応したいと考えて居ます。

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此れ迄、御要望の強かったシリーズの一角を、偶然ながら御届けする機会に恵まれ、望外の幸せと成った刃物祭りでした。T様には、いつも御依頼と共に御気遣いも頂きまして、感謝して居ります。

今後も、発注を頂いて居る包丁類を確実に御届け出来る様、努めて参りたいと考えて居ますし、研ぎの御依頼に於いては御満足を頂ける様、微力を尽くす所存です。

 

 

 

 

現在、ホームページ不調の為、御面倒を御掛けして居ります。研ぎの御依頼・御問い合わせの方は、下記のアドレスから御願い致します。

togiyamurakami@gmail.com

 

 

 

 

 

関の刃物祭りにて

 

服部刃物時代の先輩と、日野浦さんに会う為に関まで出掛けて来ました。先輩には、知人と名古屋のM様からの依頼品、そして私から発注した包丁を作って貰って居たので、其れ等を受け取る為に。日野浦さんとは、以前の電話で話が有るとの事で。

 

今回も、前回と同様?先ずは昼に到着して早速、アピセ関で服部のブースに詰めていた先輩と落ち合って食事に向かいました。鰻屋は幾つか有る様ですが、その昔、商店街の中程を曲がった場所に位置していた頃から通い慣れた孫六が、今でも定番の店です。

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その後は店を出た交差点の対角に在る、「せきてらす」に移動し、展示されている品々を見たり、関牛乳使用のコーヒー牛乳を飲んだりしていました。

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勿論、アピセ関に数多くある、カスタムナイフや刃物メーカーのブース群も見て回りましたが、今回は珍しく(土・日の両日開催の)土曜に出掛けていましたので掘り出し物にも出会えました。

カウリXのダマスカス包丁が並んでおり、半分は売約済みと成って居ました。何でも、VIPカードを付けた外国の方が先行して回って居たそうで。近年は?滅多に出て来ない希少品を見た瞬間、北海道のT様が浮かんだので早速、画像を添付したメールで御知らせした所、是非にと。持ち帰り、私の方で刃先の研ぎを施してから御送りする手筈と成りました。

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あと、今年からなんでしょうか、服部の中堅・若手の職人の方々の個人製作のナイフ類も並んでいました。

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当然ですが、其処には先輩の作品も。

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本来であれば例年通り、最後に本町の通りに並ぶ出店を見て回る所なのですが、日野浦さんから到着したとの連絡が有り、合流する為に移動。しかし結局は、アピセ関の友人・知人と挨拶するのに回る日野浦さんに付いて、三度目の周回に。

関での定宿であるホテルにチェックインし、部屋で話そうとの意向を受けて御聞きした内容は、(直近で私が気に掛けていた事では無く幸い?)村上への心配で。地元から勉学・語学に優れる方が欧州で研ぎを主体に活躍しているが、御前は大丈夫かと(笑)。

もう、長年に亘り助言や懸念を頂いて居ますが、改めて気にして頂いた事に感謝しましたが、やはり自分の方向性を変えるのは本人的にも環境的にも難しい事を説明しました。日野浦さんも、大阪で過ごした時期が有るだけに、肯ずる部分も有る様で。

 

 

其れとは別に、先輩に見せる為に持参の包丁も見て貰いました。下掲の画像に移って居る、16cm×3.5mm骨スキ改ブラックマイカルタハンドルです。

日野浦さんからは、少し前に料理人の方から相談されて居た作業に適した形状かも、との評価を頂き、実用性の高さが伝わったのかなと。

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当然ですが、司作の此方も、画像ですが見て貰いました。水牛の両口輪・エンジュの木製ハンドルですが、自宅での使用に於いては食洗器使用・消毒に付いて、殊更に要求される事も無いので愛用していますと伝えました。鍛造は当然として、その後に続く、空冷放置・油焼き入れを超えた常識外れの焼き入れには、性能面から意見の一致は変わらずです。

更に、切って並べられた断面を見たら、食べたくなる人も居そうだなと(笑)。

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はま寿司でしたか、回転ずしだと思って一緒に入った寿司店では、注文の品がレーンに流れて来るだけに成って居て驚きました。スシローは嘗て、何度か利用しましたが最近では、出掛ける機会が無かったので(全部では無いかも知れませんが)世の中の移り変わりを感じました。

別に、奢って貰ったからでは無いですが?久し振りにじっくりと話せた上に、先輩からの納品+服部の掘り出し物を無事に積み込んで、雨中の帰路ながら心穏やかに運転出来ました。

 

 

 

先輩から受け取った四本です。依頼品は八寸牛刀と九寸筋引きで、刃幅や厚さなど、御要望に合わせて背作されて居ます。何れもVG10でスペック通りの熱処理+サブゼロ済です。

柄は、シャム柿+黒スペーサー+ニッケルシルバー×ステンレスかしめ、黒檀+白スペーサー+ニッケルシルバー×ステンレスかしめと成って居ます。

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私の依頼した二本です。7.5寸の切り付け風と、八寸の柳風でハンドルは其々、ブラックマイカルタ+赤スペーサー+ステンレスかしめ、黒檀+ニッケルシルバー×ステンレスかしめ+ニッケルシルバー鍔付きです。

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切り付け風は此れ迄、自分の使い道に適する部分が少なそうで手を出さずに来たのですが、各種ホルモンを一定以上の幅に渡り、細かいピッチで均一且つ深過ぎない切り込みを入れるのに向いて居そうだと判断しました。当然ですが、その他の素材の切り分けや剝き物にも対応してくれるでしょう。

因みに、裏は鏡面の指定でしたが、切り刃と平の部分は追々に自分で磨いて行けば良いかなと、バフ仕上げと成って居ます。

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取り敢えず、刃先の調整だけはと対馬から当ててみます。

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刃先最先端が実用に足る粘りと細かさで仕上がって居る感触でしたので其の儘、仕上げに移りました。

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念の為に水浅葱でも試すと、問題無い様子。其の儘で暫く使って見る事にしました。

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切れと永切れに不満は出ませんでしたが、切り刃と平は(鏡面では無い割りに表面処理が細かかったらしく)水捌けはマズマズながら、脂肪の拭き取りに難が有ると感じました(贅沢)。

其処で、此れ迄の骨スキ改と同様、初っ端からですが磨いてしまおうと決意。流石に下掲の如く、裏に匹敵するミラーフィニッシュとは行きませんが。

とは言え、敢えてバフ目を残したサテンフィニッシュ的な準ミラーは、かなり好みだったりします。(スポンジ研磨シート含め)余り頻繁に磨くと、どんどんミラーに成って行くので難しい所では有りますね。高番手のダイヤモンドペーストのみを使用していれば、現状維持は可能な様です。

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表の切り刃・平を不足が無い程度に磨き上げました。此れで、手伝い先では殆どの作業に対応が可能であろう、頼れる二本が揃いました。まあ、念の為にオークションで落とした24cm牛刀を仕立て直した物も置いて有るのですが。

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此方は、紫檀ハンドルの二本。刃渡りは2cm程の違い乍ら、厚みは二倍で刃付けも異なるので、使い分けがハッキリしています。自宅での主力メンバーの一角を占めるペアと成って居ます。

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磨きの段階を上げて行きながら、試し切りを兼ねて各種食材を用いて料理をしてみると、裏梳きの無い(洋式に近い)片刃の包丁程、裏を磨いて置く効果を実感します。

アキレス腱をボイルして、尚且つ水分が減少気味、等の条件では別ですが(寧ろ此の場合は擦過傷レベルの研磨痕が、張り付き防止に成る場合も)、充分に水分の有る野菜など(玉葱のヘタを落とす・壬生菜の漬物を束ごと切り分ける等)に対しては、抵抗を減らしてくれるなと。

汚れや油脂の拭き取り・荒い終わりの水捌け・錆予防は念頭に在りましたが、側面抵抗の減少は、特に裏梳きの無い刃体形状には有用な発見でした。

刃体形状が完全な和式(裏漉き有り)では無いモデル故、つまり幾分かは洋式寄りなので、洋柄を付けるにも心理的抵抗が無いのも良いです(妙な拘り)。どうしても、和式の刃物には和式の柄を付けねばと言う意識が強いもので(笑)。

しかし、裏が殆ど完全なフラットで、右側面には平と明確な切り刃を備えたタイプは、当初の予想を超えて使い勝手が良くて驚いて居ます。当然、完全に左右均等な両刃の洋式・和式とは異なりますし、左右に差を付けた片刃寄りとも違う、裏漉き有りの和式に準じた使い方が可能です。

当初は、何処まで行っても和式には成り切れない、中途半端な部分が付き纏うイメージでしたが、此れは此れで良い特性を生かせば活躍してくれるなと。只どうしても、両面をベタ研ぎに近い仕様にするほど、汎用性が狭まるので工夫は必要ですが。最終的には、厚みの有るタイプでも研ぎ方と切り方で、余り野菜が割れない方向へ寄せられる気付きも有り、勉強に成りました。その際にも、表面の磨きが予想以上に効果的であった事も含めて。

 

 

 

 

 

大阪市内の飲食店の方から御依頼

 

大阪市で、肉関係の店舗のS様から、筋引きを送って頂きました。御要望としては、形状の修正がメインとの事でしたので、刃線を整える事と並行して、刃体の厚みのチェックも行なう事に。

何故なら今回、刃線の修正の為には、相当に刃先の厚みが増すのが予想されるので、どうせなら(要望に含まれて居なくても)軽く厚みの調整も行なっておこうかと。

ただ届いた状態では、ハンドルのサイズと重量感に対して、刃体の(長さは兎も角)先寄りの刃幅が少ない印象でしたので、使用期間が数か月にしては減りが速い気がしました。御本人が新品時から研ぎ進めたのだとしたら、かなり熱心に手入れをされ、試行錯誤もされたのだろう事が伺えます。

 

 

 

研ぎ前の状態です。片刃(裏梳きは無し)の洋包丁として、切り刃的な研ぎが施されて居ます。刃線間際の薄さは、可成りな物ですので、切れに拘って研がれて居るのが拝察されます。

刃線の繫がりに関しては、御気にされて居る通り、緩いWの状態に近い形状に凹凸が見られます。

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刃体の幅の半分程度まで、切り刃状に研がれて居ますが、もしも此れが完全に平面に近い角度で為されている場合、そして刃先角度まで一定角で仕上げられて居れば、刃先の強度・耐摩耗性は最低限に成りそうです。

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裏(左側面)に付いては、ベタ研ぎ+角度を付けて研がれて居たそうですが、其処まで刃先に別角度が施された感は薄かったです。

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研ぎ始めは、ダイヤからです。刃線上の凸部を意識的に減らしながら凹部迄、揃えて行きます。右側面からのみ研ぎ進めると、左側に厚くて長い返りが延々と繋がって出て来るので、時々は角度を変えて返りを落としたり、左側面から砥石を当てたりします。

加えて、切っ先カーブ手前の側面の厚みが少々、気に成りましたので(右側面の傷消しをしつつ)切っ先へ向けて軽くテーパー化しておきます。

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刃線際の厚みが増した部分を、小型のベルトサンダーで軽く撫でてから(執拗に追い込むと焼きが戻ったり、厚みの減り過ぎ・不均等が出て後々に問題に)、人造の荒砥で切り刃的に研いで行きます。左側は、返りを落とす程度に留めます。

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320番で切り刃を正確に研ぎ進め、切っ先へ向けて僅かに鋭角化させます。

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1000番で、より精度の高い切り刃とし、研磨痕を細かく。

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3000番で、切り刃の開始地点を僅かになだらかに。刃先最先端は僅かに鈍角化。中間部分は、ほぼ平面に近いですが鋭角化。そして、此処で裏(左側面)もベタで軽く砥面にベタで当てて確認しつつ、形状を調整します。

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天然に移行し、対馬を経て奥殿系統(天井巣板)で仕上げてみます。下りも早く、切れと外観も悪く無かったのですが、鋼材的に更に細かい砥石で仕上げる方が、より性能を引き出せそうでしたので。

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中山の硬口の巣板で仕上げ研ぎです。

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念の為、水浅葱で最終仕上げとしましたが、予想通りに付いて来てくれたので良かったです(笑)。

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研ぎ上がりです。初期状態よりも、切り刃幅は狭く成って居ますが、幅の中で切っ先方向へのテーパー化と、刃先から刃先最先端へ向けての鈍角化により、抵抗の低減と刃先強度の向上を企図しての形状です。

刃線の修正の前後も関わるものの、研ぎの前後で試し切り(紙の束やナイロン)を行なっての結果も確認済みです。

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とは言え、切り刃であった部分の全域(銘の手前まで)で、傷消し序でに厚みも少し減らしてある為、見た目ほどには大幅に変わって居ません。

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刃先拡大画像です。

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裏(左側面)は殆どベタ研ぎですので、御自身で刃先最先端に糸引きが必要との御判断に成れば、相応しい仕様に変更を御願いします。

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S様には此の度、研ぎの御依頼を頂きまして有り難う御座いました。もしも御使用で問題など有りましたら、刃先に調整等の対応も可能ですので、御知らせ下さい。維持管理に関するご質問なども、メールやコメント欄まで御寄せ頂ければと思いますので、宜しく御願い致します。

 

 

 

現在、ホームページ不調の為、御面倒を御掛けして居ります。研ぎの御依頼・御問い合わせの方は、下記のアドレスから御願い致します。

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大阪府下(南寄り)から研ぎの御依頼

 

大阪の南の方から、研ぎの御依頼を頂きました。文面ではペティナイフとの事でしたが届いてみれば、何方かと言うとハンティングナイフ寄りのアウトドアナイフ、但し調理にも適正が有るタイプとの印象でした。

研ぎ前の状態です。カスタムナイフ、乃至は手作りの部分が多目の丁寧な作りと拝察します。

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遠目にはフラットグラインドに見える方も有るかも知れませんが、関で御世話に成った事も有る、尾上さんの言葉を借りるならば「研ぎ切り仕上げ」となるでしょうか。切れ優先のハマグリと酷似しているとも言えますが、届いた段階の刃先は赤味肉を捌く位は出来そうながら、新聞の束に切り込むのは難しい状態。

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研ぎ始めは320番からですが、刃先が相当な薄さを保っていた(新品でしょうか)為、ほんの少しの研磨で済ませたい所。折角の刃先の薄さをスポイルしたく無いですから。そこで極小の小刃を、先ずは25度で付けてから35度くらいで二段階に付けます。

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次に1000番と3000番で研ぎ目を細かくしつつ、研ぎ分けた角度を繋げます。ベースの25度の面から峰側に急激に繋げ、25度と35度の間は緩斜面に。

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天然に移行し、対馬で研ぎ目を細かく。刃先角度は切っ先方向へ向かって、5度内外の範囲で鋭角化。

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仕上げ砥石で相性を探りつつ・・・と思ったのですが、予想以上に難航しました(笑)。鋼材と熱処理の加減で、カリカリ(粘り不足)・ネバネバ(硬度不足・焼き戻し過多)の傾向が有ったりしますが、其れに加えて組織の密粗・均一さの違いで下りの良さ・引け傷の入り易さにも影響します。

今回のナイフも大いに砥石を選ぶタイプだった様で、梅ケ畑の赤ピン系統・中山の各種・奥殿の天井巣板系統など、総力戦に近い様相を呈する事に。

下画像は、奥殿系の戸前っぽい(やや硬口)のと梅ケ畑の赤ピン(硬口)でしたが、上手く仕上がらず。(中硬の赤ピンでは辛うじて普通程度の仕上がりに)

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中山の巣板層の合いさ寄り・戸前寄りの硬口も御気に召さない様子。

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中山の巣板層、天井っぽい中硬~やや硬口では、僅かにマシかなレベル。この後、幾つかの水浅葱でも試したのですが同様で。

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奥殿系の天井巣板、紫とカラス(其々中硬)では、やや改善。

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奥殿系、超硬口の天井巣板では、ほぼ問題が無い仕上がりに。

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もう一段階上の性能を引き出す為、同じく奥殿系の天井巣板、超硬口の無地で最終仕上げです。

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研ぎ上がりです。刃先の小さ目の小刃(切っ先へ向かって鋭角化+刃先方向へ漸次鈍角化)と、刃体側面のハマグリ+直線部分の少ない刃線により、紙の束にも充分に切り込める、本来あるべき状態です。

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此の度は、M様には研ぎの御依頼を頂き頂きまして、有り難う御座いました。御使いの上、何か問題など有りましたら御知らせ下さい。刃先角度の調整その他、再調整も可能です。

今後も、私で御役に立てる場合は、宜しく御願い致します。

 

 

 

 

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最近の事

 

少し前から、手伝い先の若手の方から天然砥石の御要望も頂く事が続いて居ました。基本的には、小さ目・薄目の中山を御手頃価格で探して来て(田中砥石で採掘中の物)の御提案と成って居たのですが、中砥石にも興味が出たとかで、又それの為に京都まで往復する事に成ったり(笑)。

当然乍ら或る程度は、数を持ち帰らないと採算が合わないのですが、私が貧乏なのと選別基準が少々、厳しいのとの二重苦で精々、数個ずつが限度なのが厄介です。本当は自分用にも欲しい気持ちを抑えつつ、手頃なサイズ(幅は狭めでも充分な長さ)の天草(若干硬目・細か目)と資料用の中山コッパを買い求めて帰阪しました。

其の後、先方にとっての天然砥石一つ目であった中山に続き、天草は普通に御渡し出来たのですが、更に中山と天草の間を埋めるに相応しい砥石の追加も打診されました。おや、とうとう砥石沼に片足を突っ込んでしまうのかなと心配しつつも、御用命は有り難く。実は数か月前、有り金はたいて(当社比なので一般的には些少です)田中砥石で揃えた砥石群が、送ったまま返送された経緯が有りまして。期せずして、其れが活きて来る運びに成りました。

序でに、他の御一人からも同様のセットの御希望が有りました(借りて見て気に入った様子)ので、私が過去に入手の手持ちの中からも候補を挙げて、選んで貰おうかと。とは言え、流石に販売用の天草は無いので、再度の仕入れの為に遠からず京都まで出掛けるつもりです。勿論、今回は自分用にも購入する決意と共に。

 

取り敢えず御一人目に、天草から中山に研ぎ進める際に踏むべき、幾つかのステップとして提案したのが対馬(四分一)と相岩谷(レーザー型)でした。飽くまでも、ヘビーユーザー向けでは無く、天然砥石の御試し用~実用的には問題が無いレベルでサイズ・価格の面から妥当と思われるラインナップとしました。

 

御渡しした分の相岩谷の画像は無いのですが、対馬としては次の画像と同等品です。

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相岩谷は現在、私が最初期に買い求めた近所の道具店由来の三つ以外にも幾つか有り、其の内の一つを販売しました。系統としては中硬の緑色タイプで、下画像の大き目レーザー型のサイズ違いでした。

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下画像は、通常サイズレーザーですが左は難が無く、右は厚みが二倍ほどの物であり、対して販売用に選んだ緑色は普通サイズ・裏が一部欠け・側面に層の境界が有って割安に出来ました。

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側面を見ると、朱色の梨地とも言える模様が見えます。

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因みに、下掲の三つが天然砥石を集め始めた最初期の物です。左は超硬口に近い硬さと細かさで、嘗ては中山のマルカと強弁されて流通したとの噂?も強ち、有り得ないとも言えないレベルの高さです。

中央の浅葱色の砥石は、硬口で一部に当たる(鋼への影響は軽微)筋も有りますが、特に切り出し等の平面刃物への適正が高いです。

右側は中硬~やや硬口で、砥面が所期と比べて別物の質に成って居ますが、其れでも汎用性の高さは健在です。昔は、鎌型薄刃の切り刃を前面に当て、一気に刃金・地金を仕上げられる便利さに感動した物です。

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地金が敏感で、切り刃が広い切り出し(仕上げ難い)で試し研ぎです。上掲三つの内の右側の砥石は、泥が出過ぎない割りに滑走も適度に有り、研磨力に優れる(しかし平面の崩れは控え目)砥石です。

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左の砥石は、基本的に刃金は鏡面に近付きます。何年も前に有識者(清人さん)に鑑定を頼んだ際、欲しくなる位の石だと言われたり。地金に対しては少し気を遣う面も有りますが優等生で安定して居ます。

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真ん中の砥石は、泥が少なく鏡面系の石なのですが、筋が多いのが難点です。とは言え、当たる加減は様々で鋼材や形状で異なります。影響が少ない鋼材・形状の刃物を、問題個所を避けて研げばよい仕上がりも狙えます。ただ、今回の切り出しは難易度が高めですので地金に斑が出ています。

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中硬~やや硬口の、しかもヒビだらけでも、鏡面系かつ斑も出難い反則みたいな砥石も有りますね。

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もう少し、刃も地も明るくしたいならば、より硬く細かい砥石が必要に成りますが、泥は少なく滑走も減りがちなので、せめて弾力が多少は有るタイプが有り難いです。逆にカチカチ・シャリシャリは、綺麗な仕上がりには鬼門な事が多いです。

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あと、研ぎ依頼を頂いた方から、磨きはどうしているのかと御質問が有りました。私が御返送した分は、鏡面の御要望が無かった為に(通常、御受けするのは鏡面と言うより程々の傷消し止まりですが)、1500番か2000番位での磨きでした。

普通にホームセンターで手に入る、耐水ペーパーですが案外、メーカーと言うか研磨剤の種類により鋼材と熱処理のバランス毎に相性も有りますので、厳密には御持ちの刃物とテストする必要が有ります。

ただ、使用時には工夫した当て木(木材・硬質ゴム・フェルト)の併用が望ましいでしょう。参考までに下画像は、電動工具用のビットの棚から見繕った物で、左下は円盤を四分割して居ます。

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其の後、もっと傷を浅くしたいなら、下掲の二種類の選択肢が有ると考えて居ます。模型用と思しきベースが布の物と、スポンジベースの物です。

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どうしても手作業で限界に近付きたい場合は、最後にダイヤモンドペーストを使う事に成るでしょうか。

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細か目のバフ仕上げ(研磨剤の付き布羽布)等のヘアライン的な仕上がりの側面に対し、完全な傷消しでは無く中位のミラーフィニッシュ(途中経過)ですが、上記内容を実践して到達した現状も結構、気に入って居ます。

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最後に、数か月前に送って貰った司作の銀三筋引きを実際に使って見ました。フランスの有名料理人の弟子用とかの経緯で作った残りですが、確か鍛造と水焼き入れの仕様で作られた逸品。自分用に選んだのは七寸で、柄はエンジュに水牛の両口輪です。

平と切り刃を持つ、両刃の形状ですが適切な熱処理+サブゼロ+加工時のオーバーヒート無しの加工を経たVG10に、優るとも劣らない性能でした。刃体の厚みと刃幅、切り刃のベース角から予想される切れ加減を上回った結果に加え、掛かりの良さでは凌駕するかもと思わせる使い心地で、また大人買いして来たココロ(牛心臓)を快適に捌けました。

エンジュの柄は初めてでしたが、軽い割に確りしており、水分等でも滑らず良かったです。朴とは違う木目と色調で、其の面でも興味深いですね。

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多過ぎる部分の脂肪を除き、薄い膜も剥がして切り分けた状態です。刺身包丁(柳など)に近い作業性でしたので、極限の薄さでも目指さない限りは、筋引き・膜剥がし・切り分け・薄切りを不満無く熟してくれるでしょう。

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日野浦さんとは、例年通り?十月の初旬に関で御会い出来る予定ですが、前回の電話口では珍しく、食事でもしながら話そうとの事でしたので、内容は分からない乍ら(久々に会える事を楽しみつつも)聞き手の役割を果たしたいと思って居ます。

 

 

 

 

 

研いだ包丁のビフォーアフターなどを載せていきます。