本日は、亀岡に唯一の刀匠の方の所に伺って来ました。天然砥石館の上野館長の発案による、小刀作りイベントに向けた準備の一環としてです。
私が到着した時には、鍛造に用いる火床の作成中でした。
次に、実際に参加者が作る小刀の見本と言うかサンプルを作って頂きました。
赤めた丸棒を鍛造し、和風のデザインにて小刀の形に造形。既定の長さに切断後、焼き入れと焼き戻しを経て完成です。
すると、私も別にもう一本を作る事に。一応、聞いていた手順と注意事項を思い返しつつ作業の再現を試みました。
幾度か、修正して頂きつつも何とか近い物が出来ました。
その状態では、刃部の厚みが過ぎるのでベルトサンダーにて厚み取りと形状の微調整。
削り終えた状態。
焼き入れの瞬間。
この状態は、ゴマはぜと言われたと思いますが、焼き入れに付いては偶然にも良い仕上がりだった様子。
何か一文字をとの事でしたので、名前の一字を鏨で切って貰いました。後は砥石で刃先を整えれば完成です。
改めてイベントでの指導役を御願いして辞去した後、館長が最近把握した、近傍に在住である業界の纏め役さんへ御挨拶に。色々と話す中で、今後は出来れば協力を仰ぎたいとの旨を御伝えしました。
更には砥石を見せて頂いた上に、少しばかり分けて貰って来ました。
奥の二つは館長選別。私は手持ちの物の予備を追加、といった風情の選別ですが、やはり天然は一点物なので活躍の場面は少しづつ違いが出そうです。
因みに、中央の中山の浅葱は平面の刃物向きでした。左の並砥は予想通りで、手持ちとほぼ同質。奥殿は、やや錆が出易い?のが予想外。最後は使ってみないと分からないのが、難しくも有り面白くも有りです。