直近の二往復?(砥石山と砥石館)

 

まず前々回の月乃輪行きで、八枚と本巣板が並んでいる箇所を採掘しました。其の後、入手した八枚を翌々日に、砥石館へ持参しました。

 

登山口の付近に流れる川です。

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登山道では、様々な石の連なりの部分も多いです。

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今年は雨が多いので、京都府の全域で茸が多く見られますね。

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そして翌々日は砥石館へ

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月乃輪を見る機会が無かったという館長達へ、持参した砥石を披露。幾つか試し研ぎしたいとの事で、その場で貸し出しも(笑)。

因みに、自分用以外の大き目のコッパの二つは、砥石館の販売用カートに置かれる事に。

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下画像は、北海道のS様向けの月乃輪、並砥です。

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此方は、採掘の当日に私が背負って下山した原石を、二つに切って貰った内の片割れです。

裁断の際、表皮が厚めに剥離したので、此方は全体に薄く成りました。砥面には筋が目立ちますが、一部を除いて余り邪魔には成りません。私としては、初の月乃輪の本巣板ですので興味深く、色々と研いで試している最中です。

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筋の目立たない砥面にするには、逆側に砥面を付けるべき所、巣を嫌って(良い部分も直ぐに使い切りそうでしたし)現在の仕様としました。

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程良い硬さの割りに、泥が出過ぎる事も無く、安定して研げます。砥粒と其の凝集具合もマズマズ細かいので、丈夫な地金は勿論、繊細な地金も相応に明るく仕上がります。

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一方の、剥がれた部分です。目立つ巣やヒビも無く、かなり均質ですが、表層に近いだけ有り若干ながら砥粒が粗い印象です。

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此方は、八枚の中でも細波(さざなみ)風の模様の有るタイプです。八枚には、少し濃い目の緑灰色~薄目の緑灰色、薄い青灰色(あおはいろ)、その中間にも見える青みがかった薄い緑灰色(細波模様)が有る様子で、硬さ的には大まかに青灰色⇒緑灰色⇒細波の順に硬さが増す傾向を感じます。勿論、絶対と迄は言えず、個体差は有りますが。

と言う訳で下画像は、その傾向に則って?浅葱に近い硬さの八枚です。何時も通り、下り易く繊細な地金に青紙一号の切り出し・弾力の有る丈夫な地金に青紙二号の切り出しで試し研ぎ。

泥は出難く砥面は硬いものの、研磨力は相応に有るので、丈夫な地金では御互いの強面(こわもて)ぶり?が反発し、少々ツッパリ感を覚えます。下り易い地金に比べると、其の点が扱い難く感じる可能性は有りますが仕上がりは、より完全な鏡面まで容易に仕上がるので、此の辺りのメリットとデメリットはトレードオフでしょうか。

下り易く、繊細な反応を見せる地金には、砥面の砥粒の均一性・砥面の平滑度・水分と圧力の変化・ストローク速度の安定性の影響を拾い易い性質が有る点に留意です。

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他の特徴として従来、ロックウエル硬度で67近辺のカウリXを研ぐ際、天然砥石で仕上がる物は少数派だとの経験でしたが、私が試した範囲では他の如何なる山の砥石より、適性の有る個体が多かったのが月乃輪でした。

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月乃輪以外の適正ある個体でも、相対的に直線部分は、幾らか容易に研げるのですが

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通常、カーブ周辺を研ぎ上げるのは、より難易度が高いです

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二回目の往復、月乃輪行きでは、境内の大木と言いたくなる程の金木犀が見事でした。

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当日は、鹿も珍しく二頭(登場は一頭ずつでしたが)を見る事が出来ました。副住職さんによれば、片方は10年以上前から通って来る、推定15歳前後ではと思われるか御馴染みだそうで。かなり確りした足腰の様子に、鹿は予想以上の長寿なのかなと思わされました。

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翌日は砥石館へ。

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前回よりも小振りな八枚グループ、そして巣板を一枚持ち込みました。今回はサイズ的・価格的に、カートで無く販売ブースの台の上に置かれる筈です。

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商品向けでは無く、自分用と言うか研究用に持ち帰った砥石達です。何れも、サイズ・形状・筋・ヒビ等の難が有り、通常なら山での選別時に捨て置かれる物でした。

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一番手は大き目の鎌砥サイズの物。但し全長に渡って、襷掛けに筋が見えます。砥面を修正して行く程にマシには成りましたが。

青灰色に薄っすら茶色が掛かって居るので、当初は柔らかい分類に入るかと思われたのですが、細波の模様も入っていた為でしょうか、中々に硬口でした。

硬さと研磨力(サラサラタイプ)の両立とも言えますが、丈夫な地金相手には食い付き過ぎて、突っ張り気味の傾向が見られました。

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不定形かつ皮(画像上部)の方からの割れが入って居ましたので、カシューでの側面養生に加え、砥面からも染み込ませて安定させました。此方は、緑灰色に細波タイプでしたが、やはり普通の緑灰色よりも硬口の砥石でした。

ただ研ぎ感は、上掲の鎌砥よりも硬く、泥も出易かった為にすむでした。研ぎ上がりの明るさは、其の分だけ控え目では有りますが、泥を流して研げば余り遜色ないレベルまで近付けそうです。

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整形後は良い形状と成りましたが、最も小さい物です。細波が入って居ない割りには、やや硬口で締まった研ぎ感で、仕上がりも上掲の二つの中間くらいでした。

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薄くて平たいのは良いのですが、砥面に様々な流れが入り混じって居たり、筋や層の境界まで現れている厄介な物です。普通は無理に使う事も無いのですが(笑)、どの程度までなら使用に耐えるのか試す目的で。

流石に研ぎ難くは有りますが、研いで居て不満が出る箇所を避けて研げば、まあ使える部分は使えるなと言う印象でした。柔らかいので泥も出て、その方面の研磨力は良い為、小さな刃物の下研ぎの用途には向きそうです。

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最後は、面積は兎も角、ペラペラの砥石です。緑灰色に薄っすら、細波が入って居て若干、硬目と成って居ます。

裏も安定させられるまでの削りシロが無い為、不安定ながら(使用するには台への貼り付け推奨)研ぎ上がりは無難な物。砥粒は細かく、其れなりの硬さも併せ持つ故に、仕上がりも相応に明るいですね。

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この記事を記載している間にも、S様から御知り合い用に糸引きに使える砥石の御要望が有りました。ですので少し前に菖蒲の原石を切った連絡を頂いて居た(翌日に現地で確認済み)、田中砥石店へ引き取りに伺う際、合わせて探して来られればと思って居ます。

これまで菖蒲の砥石に触れる機会は稀でしたし、今回の三本の様な極上品は初でしたので、一番小さいのを自分用にする目論見が無くても楽しみです。

 

 

 

 

 

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