最近、手に入れた砥石達(奥殿産)

 

ここ最近までに入手した砥石の内、最新の物です。

 

先ずは、少し大きめの巣板二種です。

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此方は、もう一方よりも少し硬いですね。

 

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適度な硬さと研磨力が有り、使い易いです。

 

 

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中硬か、やや柔らかい砥ぎ感ですが研磨力はまずまず。

 

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しっとり研げて、結果も綺麗な曇り仕上げです。

 

 

 

一番新しく入手した二つが下画像です。

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側面から見ても卵色と言うか黄土色で均一、加えて全域に梨地が確認出来ます。

 

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奥殿の本巣板(茶色系統)には硬さと食い付きで大きく二種類ある印象です。此れは食い付きと滑走感のバランスが良く、抵抗感少なく研げます。天井巣板(硬口)の、ガチガチでありながら食い付きが良いのは大変好みであり、仕上がりも鏡面近くで良いですが普通は此の石の方が万人受けするでしょう。

因みに茶色系統のガチガチ・食い付き強いタイプも、天井巣板(硬口)に近い性格と仕上がりです。

 

 

 

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上画像も本巣板ですが、少し珍しい石です。上半分弱は白に蓮華混じり、下側は茶色系統で間に薄い巣の層が有ります。外観からのイメージでは、ベルギーのコティキュールを想起させます。

此処まで来ると二層で使用感や仕上がりは全く変わるでしょうけれど、白が無くなる迄は本焼き用に活躍してくれるのではと期待しています。まあ、本焼きの仕上げには白の蓮華が自分にとって使い易いだけですので、先々茶色が予想外に良かったりするかも知れません。ある部分、研ぎ手次第でもありますので。

 

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やや硬いだけに?刃・地共に明るめに仕上がります。僅かにシャリシャリタイプの白の感触が混ざる印象も。

 

 

 

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最後はおまけで水浅葱の近辺らしき、硬口の石です。色柄からは不均一な砥ぎ感と仕上がりが懸念されますが此れ又、食い付きと滑りがバランス良く砥ぎ易さと仕上がりに問題無いです。

 

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かなり、刃・地共に鏡面寄りです。薄目の砥石でも此処まで硬いと研ぎ減りによる変形も少なく、従って砥面修正の頻度も低いので長期に渡って使えます。と言うか減る気がしないですね。

 

 

 

之までも自然と、最終仕上げの砥石は中山の水浅葱や並砥・奥殿の巣板が務める事が多くなっていました。切れと永切れ、切れの軽さで満足し得る結果が多かったからですが、奥殿産の砥石達が揃って来た事により相性探しの不安も解消されて来ました。

基本的には、上記の条件を満たそうとすれば硬口~超硬口の仕上げ砥石に頼る事に成るのですが、飽くまでも相性次第な部分は無視出来ず、対応する為にバラエティの広がりは有難い訳です。ですので、東の砥石~西の砥石・更には若狭の砥石の其々で硬い石が揃って来た現在は、最も安堵しています。とは言え奥殿産の砥石は、もう少し追加したい気持ちも有りますので、今後も注目して行きたいと思います。

 

 

 

 

 

「最近、手に入れた砥石達(奥殿産)」への2件のフィードバック

  1. 村上様

    こんばんは。
    村上様レベルの方でも、まだまだ開拓していく砥石があるのですね。
    プロ・研ぎの世界は奥深いのですね。
    先日お譲り頂けた砥石と小割最高です!
    使うだけで腕が上がった感じがします。

    今、両面べた研ぎの剃刀の完成を待っています。12月中旬くらいでしょうか。
    又研ぎをお願いしたいと思ってます。
    宜しくお願い致します。

    北海道T

    1. 今晩は。私程度では、まだまだ見た事も触った事も無い石達が山程?も在りますので・・・特に、本当に採掘しなくなって久しい産地や中砥に至っては。

      あと、東物としては菖蒲(一つ持っていますが)や大突は気にならないでも無いですが、従来の手持ち中山の幾つかと昨今の奥殿を結構多く得ましたので、殆ど困らなく成ったかなと考えています。

      ただ折角、環境的に奥殿が追加し易い現状であるのは有り難いので、お腹一杯レベルまで質や量を充実させたいとの思いも有ります。まあ、私は余り大きい砥石は必要としていませんので、余計に揃え易いのですが。

      御送りした砥石が御気に召して良かったですし、お手持ちの刃物が又、増えますね。砥石でも刃物でも、お気に入りが増えるのは嬉しいものですが名品や特注品となればひとしおです。私の研ぎで宜しければ、御依頼お待ちして居ります。

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