両刃の和包丁(味方屋作・司作)

 

味方屋 三徳・磨き

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司作 三徳・磨き

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司作 ペティ・黒打ち

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片刃が代表的な和包丁ですが、両刃の物もあります。多くは一般向けのシリーズになるかと思いますが、洋包丁と和包丁の利点を併せ持つ便利さもあります。

片刃の和包丁では、切り刃の反対側は裏梳き・裏押しが無ければなりません。これは裏の平面を保ち、食材の張り付き防止の観点から必須です。これが両刃となると、両面に切り刃が施される事になります。一見、鈍角且つ張り付き易そうな見た目から、片刃和包丁が劣化しただけと思われる向きもあるかも知れませんが、仕組みを理解して特性を活かせば、独自の活躍も期待出来ます。

そもそも殆どの洋包丁は厚みの変化は兎も角、ブレードがフラットな構造で、刃先は小刃と言われるエッジが付いているシンプルな構造です。元々の厚みが薄いとは言え、張り付き防止や切り抜け重視で、ブレード本体を肉抜きしようとしても、理解や技術を伴わないと難しいでしょう。しかし、和包丁には平と切り刃の角度の違いがあり、その上、刃先に糸引きや段刃を施す調整幅があります。つまり、平の厚み自体は難しくても、切り刃を鋭角にして切り込む抵抗を減らしたり、ハマグリ状に研いで張り付きを軽減する事。そしてその帳尻合わせや更なる追求を刃先で調整出来る、多角的な作り込みで目的の効果を得やすいのです。

勿論、使用目的によっては、両側の切り刃や刃先の角度を均等から6:4や7:3他、不均等な仕様にも出来、片刃和包丁とも洋包丁とも違う、独自の境地を持っていると思います。刃金に純炭素鋼を使用したものは、ステンレスとは一味違う切れ味・研ぎ味・食材の味を楽しめるので、その辺りに目覚めた方や意欲のある人には、長所を使い分けて有意義なキッチンライフ(調理・食事・研ぎ)を送って頂きたいです。

画像は、日野浦さんの実家の鍛冶屋銘、味方屋作のステンレス地金に炭素鋼刃金(白紙二号)を挟んだ三層利器材使用の三徳、霞仕上げ。そして司作の極軟鋼に白紙二号を割り込んだ三徳、霞仕上げと鏡面仕上げです。おまけは、地金が鍛え地の雲龍ペティ鏡面仕上げです。

 

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