前回までに、北海道のS様向けの月乃輪、八枚を探し損ねましたので(笑)・・・次こそはと思って居た所、雨の合間を縫って先週末の一日、晴れだからとの事で手伝いに誘われて山へ。
前回は、やや標高の高い場所まで上がり、先行して掘られて居た部分を少し広く、かつ深くへと作業しました。今回は、上り下りの都合上、より効率的な方法を模索しつつの周囲の探索と言った趣でした。
途中、ルートを見失い遭難の二歩手前に成り乍ら斜面を登攀、強引にルート復帰後の帰り際、前回に掘り出して鍛えて置いた砥石を背負って下ろしました。
未だルート上に在った頃、展望台的な場所からの眺め
寺に到着し、休憩居させて頂いて居る場所からの眺め。因みに、関係者以外立ち入り禁止と成っていて、参詣も事前申し込みが必要です。私たちは、郵便や配達も限られている現状を手助けする、ボランティア活動も兼ねて登って居ます。食料(各種道具や家電類含む)調達やゴミ出しも基本的に人力で、上がり降りする方にはソコソコ、登山の覚悟が要ります。
最初に直接、御聞きした苦境を思い、二回目に上る時にと用意したバリラの5kg入りのスパゲッティと、光食品の有機ミートソース1パックは未だ、(空荷で上がるのが精々でしたので)持参出来ていませんが、そろそろ次あたりには持って上がりたいなと(笑)。此れ迄は初期料品でも比較的、軽い物中心でしたが気温の低下と慣れて来ましたので。
境内には結構な確率で、鹿も来ている様子
歩いて少し下ると、赤く見える地面が。勿論、此処で何かが採れる訳では無いですが、流石、赤ピンも有名なだけは有りますね。
S様向けの八枚を選びました。どうやら、この層としては薄っすら茶色が出て居る物が上物らしいのですが、余り見られない此方は万能性より粒度の細かさが際立っている様に感じました。
砥面の質の大まかな分類としては、サラサラやスベスベよりも、ツルツルに近い印象です。
自分用にも幾つか。初めは、下画像の砥石も御送り出来るかと面を付けて見た所、幾つかの難が。幾本もの毛筋は問題に成らないものの、鼈甲筋(入り肌タイプ)と層の境界が斜めに見えましたので、選別した上物としては勿論、販売用とするにも不充分と判断しました。
しかし、試しに自宅へ持ち帰って砥面を削って行くに従い、難の程度が予想よりマシに。結果としては、普段使いに不足は無い、寧ろ其れ以上も期待出来る砥石に成りました。
砥面の感触としては、ツルツル寄りのスベスベといった所です。
青紙一号と繊細な地金の切り出しで、試し研ぎ。硬さは中~やや硬口で、泥も程々に出る割りに、砥面の維持力が高目な印象。月乃輪は、特に硬口の赤ピンに其の傾向が顕著だと思って居たのですが、もしかすると強弱は在っても全体的な特徴なのかも知れません。
青紙二号と丈夫な地金の切り出しで試し研ぎ
もう一つ、此方は難も無く扱い易そうな形状でしたので入手して来た、同じく八枚です。
上掲の物より、更に柔らかくて泥も出るタイプなのでソフトな研ぎ心地。砥面の感触は、スベスベで万能タイプです。
只もう少し研ぎ減って、中心に近付いた結果、硬さも増して行きそうな気配も有って変化の行方が楽しみな砥石です。尤も、このままの硬さで居て呉れても、相応の役割が有りますので問題には成りませんが。
私が特に、八枚と赤ピン(少し巣板も)に興味を示しているからか、先方が「この欠片も触って試して欲しい」と。
茶色から黄板に掛けても採れる場所が有るそうですが、その一端を感じさせる、硬口~超硬口の砥石でした。余り泥も出ない硬さの割りに、研ぎ難さも感じさせず、刃・地共に綺麗な仕上がりです。
砥面の感触としては、サラサラとスベスベの中間でしたが、スベスベ寄りの研ぎ斑の少なさが奏功した研ぎ上がりと言えるでしょうか。
今回も、御依頼に応じての選別でしたが、先々には幾つか販売用の在庫も準備して行ければと思って居ますので、宜しく御願い致します。














