前々回に引き続き、研究用のサンプルが届くまでの「予備の準備」シリーズです。豆鉋は、刃先が完全には揃っていなかったり、刃金部分がやや平面が甘かったり(僅かにハマグリに研ぐ癖かも)、研ぎ目が残っていますが、仮の仕上がりました。あと、切り出しの他はイカサキ(柳のスケールダウンとも見做す事が出来る)と三徳が三種よりは、出刃(ハマグリ刃の代表例)を加える方が良いと考え、普段最も使っている小出刃(五寸五分)を加える事にしました。
双方共に、未だ仮の仕上がりと言うのが正直な所で、研究に掛かるまでに出来ればもう少し精度高く研いでおきたい所です。
余談ですが、所属している社団法人で監修した恰好の本が、来週半ばに出版されます。私は自分の書いた文章以外にも、結構な範囲について校正というか校閲みたいな事をしました。しかし、最後の最後でもう一度試し刷りの印刷物で確認出来るとばかり思っていたにも関わらず、そのまま製本の流れになりました。小さい頃から割合、誤字や脱字が気になる方で、印刷物を読んでいると実際、目に付き易いのですが、何故かパソコンなどのディスプレイでは気づき難い様です。ですから、出版後にチェック漏れが出ないかやや心配なのですが、どうせ漏れがあるなら気づかないよりは把握しておきたいので、手元に本が届けば、やはり注意しながら読んでしまいそうです。因みに、姉妹本のように三年前に先行して出版された大工道具 砥石と研ぎの技法 でも気になる箇所が在った覚えが在ります。今回の題名は、包丁と砥石大全 だったかと思いますが、書店で目に付いた折は手にとって御覧頂いても、そうそうがっかりしない内容になっていると思います。
本楽しみです(^^)
内容は濃いでしょうね(^^)
尚様 鍛冶屋・刃付け屋が出ているのも(特に類例が少ないと思われる参考画像が)興味深いですし、包丁の研ぎ説明では月山さんが(研ぎ方の流儀に違いは有れ)この系統の本としては、歴代屈指の内容にしていると思います。自分は天然砥石好きからの、「天然・初心者への薦め」を書いてみました。これは三つ四つ、ささっと仕上げた記事から選んで貰った一つで簡単だったんですが、後々、他の文章をチェックしての改正・提案の連絡の方が余程、大仕事でした。
砥石の記事については、本来、初期に意図していたよりも砥取家の記事が多めだったので、もう少し若狭砥石に割いて欲しかったし、実際そう進言もしたんですが控えめな掲載となっているようで、自分としてはやや物足りない感じです。