此の週末は、久々に舞鶴へ出掛けて来ました。以前に講習を受けて頂いたH様から、若狭の砥石を選別するのを手伝って欲しいとの御依頼を受けての事です。
尚さんに連絡を取り、田村山の砥石達を見せて貰える日時を予約して行ったのですが、亀岡で合流後はH様の車に同乗して向かいました。幸い、今までで最も迷わずに到着した後は、早速の砥石談義と選別となりました。
いつもながら、良い形と大きさの砥石が揃っていますね。
この中から尚さんのアドバイスを聞きつつ、私がお薦めする砥石を選んで提示しました。先ずは、戸前系・浅葱系・巣板系の代表的な物を一つずつ、試し研ぎをして貰う事に。その中から、自らに適する研ぎ心地や目指す仕上がりに近い傾向を見つけられればと。
研承ダイヤで面直し。此れは使い易いですね。
H様は最終的に、私が始めに自分用に取り置いていた戸前系の小振りな石に決定すると。まあ私は、別の御買い得品の方で問題無かったので、其方に決定です。
包丁の切り刃の構造を説明するのに使われる模型。
出刃と柳が有ります。YouTubeでアップされた動画で使われていた物です。
これ以外にも研磨剤の形状に付いての試行錯誤、人造砥石のサンプル作りに使うオーブンの説明を苦労話を交えて聞き入ったり、天然砥石の層の並びと砥粒の並びの関係や砥石に仕立てる際の計算など、濃い内容は勉強になりました。
H様の初期の狙い通り、お土産として蒲鉾の店に寄って来れました。
私も折角ですから、二種類を一つずつ購入。
上画像が、私の選んだ物。筋の御蔭で、かなり御手頃価格に。しかし、巣板っぽい感触を持ちつつも浅葱寄りの硬さ・細かさで中々にユニーク。普段使いの自分用にと思っていましたが仕事での戦力としても期待できます。
おまけの戸前系(やや難あり)
おまけの浅葱系(やや難あり)
おまけの奥殿(余り難無し)
つい、研承ダイヤもベースと共に。
ダイヤを貼り付けました。右は、人造の微粒子の名倉です。そろそろ、本格的に販売されるそうです。
H様には砥石選別の御依頼を頂いた上、運転まで御世話になり有り難う御座いました。選別の砥石を使いこなされ、納得の研ぎを達成される事を願っております。
尚さんには何時も、格別の御高配を頂き感謝しております。今回は改めて、人造砥石や研ぎ関連の道具の研究・開発のレベルに驚かされると共に、今後も期待せずには居れません。又、砥石の選別その他で御世話になる際は、宜しくお願い致します。
その節はお世話になりました.
偉そうに試し研ぎなどさせてもらっておりますが,よくわからないのが本音です.
村上さんが選ばれたのを横取りするのが間違いないと当初から目論んでいたのでいたのは内緒です(笑)
此方こそ、有り難う御座いました。
一定範囲の砥石の試し研ぎ(若狭の戸前・浅葱系統)により、砥石の傾向の把握に役立つとの狙いも有ったので、全体的に経験値を上げて貰えたかなと思います。
選んで候補に上げた砥石は、どれも御薦め(殆ど超高性能レベル)だったので、何を選んでも大丈夫だったのですが(笑)。しかし、私の取り置きを狙うのは確かに悪くない手ですね、計画通りだとすると、かなりの切れ者と言わざるを得ません。まあ私の方も、以降に選んだ砥石達は狙い通り(大当たり)で大満足です。