少し前に、北海道のS様が講習に来てくださいましたが、その際に御自分の柳を題材にしました。形状は殆ど整って来つつありましたが、仕上げに少々、研ぎを加えました。
講習修了時
研ぎ後、全体
研ぎ後、刃部アップ
一緒に送付されて来ていた、御知り合いの薄刃も仕上げました。到着時、偶にある「殆ど欠点らしい部分が無い状態」で。強いて上げれば、刃先が鋭角過ぎて強度が不足気味・切り刃中央の切っ先寄りの鎬側に厚みの残存・切り刃中央の刃元寄りの刃先側に厚みの残存、位でした。
刃金部分の角度を少し鈍角に研ぎ直し、刃先先端付近は極小範囲でハマグリに。刃先の最先端は45度から40度で仕上げました。此れは、切れのテスト結果から判断した内容です。
研ぎ前、全体
研ぎ前、刃部アップ
人造中砥の後、巣板と合砥で
研ぎ上がり、全体
研ぎ後、刃部アップ
序でに、手持ち三徳(テスト使用に送る用途)とプレゼント用の副え鉈も砥ぎました。
司作の三徳
司作の副え鉈、槌目
研ぎ前、全体
研ぎ前、刃部アップ
研ぎ後、全体
研ぎ後、刃部アップ
これで五月上旬までに砥いで置くべき刃物は、日野浦さんから依頼されたサンプル用の三徳三本です。少し、人心地が付く感じがしますが司作の見本として扱われるだけに、殆ど万全の状態に仕上げなければ成らず身が引き締まりますね。