小割りの砥石に付いて 2

 

昨日は中岡さんと遣り取りしたのですが、幾つかの話題の中には小割りの話も。曰く、「むらかみの小割りが欲しいから、切り落とし?詰め合わせを」との問い合わせが有る。しかし其の際、全員に「むらかみに聞いて」と答えるのは如何な物か。あとは小割りの記述を読んだ方が、いざ探そうとしても如何にすれば良いのか?と。

確かに初めて天然砥石に触れる場合でも簡単では無いですし、更に小割りに適する素材を選別した上で自力で作れと云うのも酷な話かも知れません。おまけに向こうにも聊か手数を掛ける可能性も有るとすれば考えざるを得ません。

駄目押しで、「もう村上が作れば良いだろう。材料は此処のを使えば良いんだし」と言われては、否やは有りませんね。そんな訳で先々、販売用の小割りを作り貯めて行こうかと考え始めています。勿論、私の持っている物と寸分違わぬとは行きませんが、実用する上で妥当と思われるレベルで数種類、予定をしています。

 

 

 

現在使用している小割りの例(奥殿産巣板)です。

 

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右は、下画像(二年前?共栄で購入)の原石白が不定形かつ厚かったので、整形も兼ねて半分に。その際の小割りです。左の二つは一年前、山頂付近で採掘した天井巣板(硬口)です。云わば奥殿の超硬口シリーズですね。

 

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毛筋や茶色部分も問題なく使える硬口巣板

 

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少し前に採って来た、天井巣板(内曇り)の小割りです。同じ天井巣板でも山頂の硬口は、此れの数倍硬いです。其の為、使い勝手は此方に分が有ります。ただ、仕上がりは全く違います。

 

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同じく、天井巣板(内曇り)を採りに行った際に見つけました。全体が紫がかっている事に加え、カラスでも有ります。小さな筋の部分は邪魔だったり、使用中に幾分割れ易い傾向も有りますが先ずは扱いに困る程では有りません。

 

 

 

例に挙げた此れらの小割りですが、当然の如く使用者や対象の刃物により使い分けが必要です。此処まで種類が違うと、相性の問題も大きく変わって来ます。同じ山の同じ層であれば、流石に程度はマシに成りますが。後は目的とする仕上がり次第でしょう。

性質的に層の並びが平行であったりと、東の石は製作上は利点も有りますが硬さは柔らか目が少なかったりします。ですので、硬軟・粒度・目の立ち方など様々な要素でバランス良く揃えるのは簡単では無いでしょう。時期やラインナップ・価格帯に関しても未確定ですが、出来るだけ本当に使ってみて良い仕上がりが期待出来る石だけを選別したいと思います。

 

 

 

 

 

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