ご依頼頂いた麺切り

 

包丁を見ると、かなり御自身で研ぎ込んでおられた様子でしたので、余り荒い砥石から掛けず、鋼部分の研ぎ傷を大まかに取る為、地金部分を避ける様にキングハイパーを使いました。以後は中仕上げから仕上げ、最終仕上げの天然砥石です。

 

まず最初の状態 全体像

IMG_0382

 

 

刃部 アップ

IMG_0383

 

 

裏 全体像

IMG_0384

 

 

表・前方 刃先拡大画像

Still_2014-03-14_214525_60.0X_N0004

 

 

表・後方 刃先拡大画像

Still_2014-03-14_214617_60.0X_N0005

 

 

 

名倉砥石(三河ボタン)にて研ぎ 全体像

IMG_0386

 

 

刃部 アップ

IMG_0387

 

 

巣板にて研ぎ後 全体像

IMG_0388

 

 

刃部 アップ

IMG_0389

 

 

 

小割の巣板にて均し・化粧研ぎ後 全体像

IMG_0391

 

 

刃部 アップ

IMG_0392

 

 

表・前方 刃先拡大画像

Still_2014-03-16_043910_60.0X_N0012

 

 

表・後方 刃先拡大画像

Still_2014-03-16_044029_60.0X_N0013

 

 

最初から細かく鋭い刃先になっていたのですが、切り刃の厚みにバラツキが有りました。中央がその前後よりもやや厚く、加えて後方の鋼部分の角度が他と差がありました。後は刃先手前の範囲で少し表側凸でしたので、木槌で軽めに叩いた後は研ぎで揃えていきました。

切れ込みは元々かなり良い状態でしたので、抜けに対してブレーキの掛かる切り刃の厚みの不均一を取り、刃金部分の角度のバラツキ・傷を揃え、刃先の糸引きの角度調整と精度向上で行こうと考えました。途中まではほぼ予定通りでしたが、最後の刃先の仕上げで予想外に返り(バリ)が取れにくく、苦労しました。

通常は、天然仕上げ砥であれば既にその時点で返りは出難く、特に超仕上げに値するカミソリ砥クラスでは、最後に軽く紙で撫でれば取れるものです。にも関わらず、200倍で確認すれどもすれども取れにくい鋼材でした。巣板・合砥・鏡面系の最終仕上げ砥を単体や組み合わせで何種類も試し、敷内曇りからの鏡面青砥(共名倉に柔らかめ一本松・戸前)でやっと返りが消えてくれました。此までの白紙の返りの取れ方や切れ方とは又違った刃物で、色々勉強させて貰いました。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>