平面を目指して研ぐ

 

重春                   左久作

IMG_0071今井義延 切り出し (2)IMG_0072左久作 切り出し

 

水野鍛錬所               メーカー・材料共に不明の両刃

IMG_0073水野鍛錬所切り出しIMG_0076両刃小刀

 

中屋平治

IMG_0351

 

左久作アップ

IMG_0263

 

自作アップ

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刃物によっては、出来るだけ平面が望ましい、又は平面で無ければならない場合もあります。代表的なのは大工道具の類いでしょうか。但し、切り刃や刃先に目的に応じた設えを施す場合もかなりあると聞きました。しかし、それもほぼ平面を出せる技術を持った上での事でしょう。平面にしていないのと平面に出来ないのでは、仕事の出来や効率が、やはり色々違ってくると思われます。

又、鏡面仕上げをする場合も、少なくとも平面を出した砥石を使う場合、平面の出た刃物が望ましいでしょう。もしこれが凹面・凸面であれば、恐らく間違いなく刀剣研磨のように小さく割った砥石の小片で研ぐ事になるのではないでしょうか。

包丁で言えば、裏押しは完全に面が揃う必要性が高いものの、切り刃側は構造上、物理的に困難・実際の必要性は使用者の判断次第・ベタ研ぎだけで済ませると実用上刃先に問題が出易いところから、大工道具ほどには一般的では無いようです。勿論、ベタ研ぎ+段刃・糸引きの組み合わせはオーソドックスだと思いますし、自分も嫌いでは無いです。

画像ですが、普通は鉋や鑿で表現されると様になるのですが、まだしも一般的な感のある切り出しで平面を狙って研いでみたものです。元々、平面を出す必要性は無いとか、裏押しが出来なくなり、裏切れになっても問題無いなど、制作側・使用者側からも言われる事もある切り出しですが、やはり裏・表共に面が揃った綺麗な研ぎ肌や安定して繊細な切れ味を求めてしまいます。

そんな訳で、少し以前の画像ですので、精度が甘い部分もありますが、京都重春の青紙スーパーに和鉄地金、左久作のアーサーバルファーに三原鉄地金、水野鍛錬所の青紙二号に極軟鋼地金、おまけは20年前の安物の両刃小刀たぶん青紙、自作切り出し白紙二号に極軟鋼地金とその最終仕上げに使った砥石です。

 

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