少し振りに、砥石の選別(御知らせと御願い)

 

先週末は、少し振りに田中砥石店へ出掛けて来ました。事前に聞いていた、採掘場所の範囲の拡張は堅実な程度に収まって居た様子で、面付け・加工中の原石群を観察してみると、天井巣板に見える種類が混じっているものの、その他は以前からの各種砥石のグラデーションと見受けられる、地続きの変化と言えそうな感じでした。

そして私が訪ねた当日のタイミングでは、サイズ・形状の面で狙っていた個体が少なかった事も有り、ブログを通じた知人へのサンプルを選んだ後、以前に取り置きをしていた中から、水浅葱を持ち帰る事に。

 

 

一つ目は超硬口で砥粒も細かい、カミソリ砥に相応しい砥石です。ただ、泥が出難い硬さに加えて砥面の食い付きも強力ですので、平面の刃物を研ぐには滑走の重さを御せるかどうかがカギと成ります。どうしてもと成れば、名倉の類の使用・ダイヤ砥石に因る泥出しの併用で改善は容易です。しかし素の状態でも使いこなせれば、砥石自体が研磨力に優れるだけに、刃の掛かり加減も砥石の性質を反映し、出色の出来と成ります。

砥面の色調は、やや白浅葱に寄っているかと思わせる、やや明るめ且つ(田中さんが言う所のデイダラボッチの色合い)紫と紺色が僅かに混じる物です。

KIMG0830

KIMG0846

 

試し研ぎの結果です。刃・地共に鏡面です。鍛接線が明確に成り、刃金に接している地金の端が(炭素の移行を受けて)地金らしく無い光り方をしている事からも、光らせる性質が伺えます。

KIMG0837

 

 

 

二つ目は、戸前と合いさの中間に感じられる砥石。以前からの砥石と色柄的には近しい印象ですが、巣板の要素が少なくなりつつ硬さが微増、研ぎ感も巣板系統のサラサラよりスルスルと滑る手応えです。

実用品としては少々、(余り邪魔に成らない質とは言え)筋の多さは否めませんが、砥面以外の五面が皮付きで尚且つ其々が、自然な風合いを感じさせ乍、異なる表情を持っている点が喜ばれそうな気がしました。砥石の好みが実用一点張りに近い自分とは違い、其方の観点も重視される先方を意識しての選別です。

KIMG0831

KIMG0833

 

試し研ぎの結果は、上掲の水浅葱よりも数段、研ぎ易い性質でした。硬さは殆ど同様ながら、若干の泥が出る事・砥面に多少の弾力が有る事が、扱いを容易にしてくれて居ます。仕上がりは、ほんの僅かに半鏡面寄りの鏡面です。

KIMG0842

 

 

 

 

過去からの加藤鉱山採掘の砥石を御持ち頂いて居て、新たな種類の砥石を御待ちの方々には又、今月末に選別の機会を持ちたいと考えて居ますので、その際に良い報告が出来ればと期待しています。

それ以降に関しましても随時、採掘の進捗を追って行きたいと思って居ますので、御希望の砥石の入手を企図される場合は宜しく御願い致します。

 

 

 

 

あと、御知らせと御願いなのですが・・・当ブログを、偶に御覧下さっていた様子のH様から、御指摘を頂きました。私のホームページの問い合わせフォーム等、一部(直接やり取り出来る分のみ?)が繋がらないとの事で。予想もしていなかった為、当該事象に気付くのが自力では相当程度、遅れて居た筈ですので驚きと共に感謝のメールを返信させて頂きました。

ホームページの製作を御願いした専門家の方は、年数が経過した事も有り住所や電話番号・メールアドレスが変更に成って居りますので、遠からず身近な協力者の方に相談してみる心算では有ります。

それで改善できない場合は、資金面の目処が立ったらとの条件付きですが(笑)、新たなホームページの製作も視野に入れる事も検討したいと考えて居ります。

付きましては当座、お問い合わせ等で御連絡をと御考えの皆さんには御面倒をお掛けしますが、togiyamurakami@gmail.com の方からメールを御送り頂けましたら幸いです。

 

 

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>