11月19日・20日 (天然砥石館・四回目)

 

今回は砥ぎ体験(指導希望含む)の絶対数は少なめでした。しかし代わりと言っては何ですが、土曜の午後から御偉方の来訪が。

桂川亀岡市長と、近くの大学で講演を終えられた近藤誠一元文化庁長官が視察に。講演では、世界に向けて日本文化を発信して行く方向性が堅持されている内容の御話もあったとの事で、我々も御役に立てる事が有れば幸いです。

 

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画像は私が砥ぎ上げた刃物を軸に、天然砥石の効果と価値・刃物に対する研ぎの役割などを説明していた場面です。上野さんに頼んで一枚撮って貰うつもりが結構な枚数に。しかし枚数からも分かる様に、拙い説明ながら予想以上に関心を持って見聞きして頂けたので有難い限りです。

 

 

実は直前に土橋さんから連絡があったので急遽、両親の家の俎板(大中小三枚)を削ったばかりの鉋を研ぎ直し、預かっていた切り出しと自前の包丁と共に持参しました。

何故なら、自分の研ぎの主体は包丁ですが相手は文化庁長官をされていた方。どちらかと言えば建築や木工を含めた工芸の方が専門とされていたか、多くを対象とされていた公算が大。となれば当然、少ない手持ちながら大工道具関係くらいは必要と考えてでした。

しかし何分、急ぎの事にて前回研いだ仕上がりには若干及ばない鉋刃での展示となり、少々忸怩たる思いもありました。之までもそうでしたが、何かの予定が決まっていたのならば前日や直前に伝えるのは勘弁して頂きたいです。私の自己満足を満たせない程度なら良いですが、先方に落胆や失望を与えかねません。

 

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また、常連となったヘビーユーザーの方は出席日数がトップなのは勿論のこと、家での自主トレにも余念が無く腕前は鰻登り?ハッキリ言って刃先の切れに限定するならば、(病気レベルのプロは除いて)ほぼ完璧と言える程。

流石に、電着ダイヤ・人造中砥・天然仕上げの王道三点セットを速攻で揃えた行動力と、研ぎ指導の勘所を押さえる理解力は伊達では無いですね。正に三日会わざれば刮目して見よ。まあ、男子では無く御婦人なのですが…。

他にも手持ちの得物を御持参の方々ばかりで熱意が伝わります。半分くらいは、砥ぐのが初めてらしかったですが。しかし今回の催しが研ぎへの後押しとなったとすば、此方も甲斐があったと云うものです。

 

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砥取家次男氏の知人も御参加。家にあった青砥を持ち込まれました。面白かったのは、御持参の包丁が以前に私の祖母が使っていたのと同一モデルだった事。20年から10年くらい前までは、かなり出回っていた記憶がある三層利器材(鋼をステンレスで挟んだクラッド鋼)の和風三徳。

 

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此れはある程度、研ぎ易さ・切れ・手入れの容易さ・手頃価格でバランスの取れた優れものなのですが、最近は少ない様です。中に御一方、この手の包丁を購入予定との相談?をしてくれたのですが、私の在庫にも有るのを忘れて伝え損ねました。

まあ元々、先方から問われない限り此方からは言わないタイプなので同じだったでしょうが。説明を参考にして頂き、良い包丁に巡り合って欲しいと思います。

 

 

最後は再び、地元大工の方から御菓子の差し入れが。更に、前回相談していました鰹節を削る鉋台の歪みに対し、台直し鉋でもって修正して頂きました。これで次からは、どの鰹節削り器でも問題なく使って頂けます。有難う御座いました。

 

 

 

「11月19日・20日 (天然砥石館・四回目)」への2件のフィードバック

  1. むらかみ様

    写真を見ながら、想像していたら、
    やはりの、落ち、   お疲れ様です、

    1. タマキ様

      楽しんで頂けましたでしょうか。

      相手が誰に関わらず、対応には手間暇が掛かるもので、其れが先々の話の方向性を決めたり進捗にも影響するのが分かって貰い難いみたいです。

      今回も何とか成りましたが、必ずしもそうとは行かないでしょうから、心配の種です。対照的に、一般の方々には割合、しっかり楽しんで貰えている様子にて何よりです。

      一般の方(特に未経験者)が研ぎに親しむ・天然砥石に触れるという面では、初期の目的の半分は果たせています。残りは地元・国内・海外の料理に関わる方々に効果や価値を認識して頂ければと思います。

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