砥石三種

 

七日の日曜日に、砥石を入手して来ました。

一つは、以前にもチラッと載せていましたが但馬砥です。その折は、表示の記憶違いで佐伯だと思っていた様です。しかし今回のは特別硬さと細かさが際立ち、中砥としては研磨力が大丈夫なのか心配なくらいですが、深い傷を浅くする目的には良いのでしょう。

 

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次に、もう好い加減にしようと思いつつ、取り置きを頼んでいた中山の水浅葱です。前回、かずかずけん様の御依頼の水浅葱を選別に行った際、伺った御希望に添う目的の個体は見当たらなかったのですが(結局手持ちの予備をお送りしました)、此が目に留まりました。

実は前々回、月山さんからの御依頼で送った水浅葱と言うか黒浅葱かも知れない見事な一本が、記憶に残っていて匹敵する物があれば・・・との想いが消しきれず。今回、大きさ・厚さ・形状で近いレベルで、且つ硬さと弾力のバランスは更に自分好みの石を入手出来て満足です。だからこそ、この系統は本当に最後にしなければと決意を新たにしています(大丈夫な筈)。

 

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裏の表情は、まま見られる物です。しかし球状の陥没と筋状の模様はそうなのですが、逆に粒状の突起(隆起)は珍しいかも知れません。

 

 

 

最後は、かなり前にドイツに送る為に御廟山の原石が切り分けられ、出来た切り落としの内の一つです。作業前の時点で依頼していた物で、都合二つ(赤系と黄色系)を試した経緯が有るのですが、手持ちとキャラが被っていたのでどうした物か・・・となっていました。

其れを、当日は私の誕生日だろう、プレゼントだと砥取家次男氏からの粋な計らいで頂きました。相変わらず、御廟山は目の細かい鋭利な切れですが、大谷山や中山の浅葱とは違うザクザク感を伴う感触の刃が付きます。

 

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御廟山の中では、特に鏡面度合いが強い訳では無く中庸ですが、それだけに「いきむらさき」系統としては研ぎ易く、研磨力も感じさせます。

 

 

 

 

経過報告ですが、亀岡の天然砥石館の展示方法の具体案を進める相談をしました。

その後、同日の夕刻からは砥取家に地元自治体の御歴々がお見えになり、土橋・上野両氏からの活動の説明に加えて自分の立場から出来る補足を行いました。

特に、副知事の方・府会議員のお二方・「森の京都」に関わる方々に直接聞いて頂けた事は、今後天然砥石の日本遺産への登録を見据えて御理解頂く契機にもなると思います。我々の奮起は言わずもがな、亀岡市にも益々実効性の有る対応を期待したい所です。

 

 

「砥石三種」への2件のフィードバック

  1. 村上さん今日は、その浅葱の裏を見ると見た様な気がしますが、
    私は一つの砥石が気に入ると、他に良いのが有ってもスルーして居る様です(^-^;

    1. 小鮎様

      確かに、特定の種類を追求している時は他の砥石に目が行かない。例え行っても、程度の判断が曖昧になる傾向は否めないですね。

      我が身を省みても、無意識レベルでチェックしてしまう第一候補・目に入れば気になる第二候補・必要が有るときに注目する第三候補。それぞれ三~四種ずつ有りますが、やはり第三を見つけるには自動センサーの反応だけでは手薄になるのは実感する所です。

      でも、惚れ込んでいる種類一つを追い掛けている時の集中力と充実感は、幸せを感じさせてもくれますね。

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