連休中に小鮎様と

 

連休中に、小鮎様と砥取家にてミーティング?をして来ました。旧交を温めると言うか、お土産交換会と言うか砥石の品評会でしょうか。稀少な銘柄や豪華なサイズなど、手持ちの殆どが実用一点張りの自分では適わない砥石たちを披露頂きました。

 

その中で、幾つか共名倉にと頂いた石があります。黄色が中山産、グレーが奥殿産(浅葱)、褐色が関東の合砥?クリームが伊予砥との事です。

IMG_1133

 

 

共名倉といえど、当然小さい刃物ならば普通に研げる訳で、実際前回の剃刀研ぎでは、その種類の中でほぼ手持ち中、一番小さいサイズの砥石たちを幾つか使いました。

今回頂いた砥石を試す前に、自分の普段使い用の本戸前の切れ端で砥いで見ます。

IMG_1138

 

IMG_1143

 

次に千枚(これは最初、極めて形状が歪だったので、面を均しながら使える所を使っています)

IMG_1139

 

IMG_1144

 

奥殿産

IMG_1141

 

IMG_1146

 

中山産

IMG_1140

 

IMG_1147

 

因みに、共名倉は絶対性能よりも馴染みを優先して八枚です

IMG_1142

 

試した結果、本戸前⇒千枚⇒中山・奥殿の順で刃金が鏡面に近づく様です。地金も同じ順で明るく仕上がりますが、中山と奥殿では刃金の違いが少ない割りには、奥殿の方が地金の明るさ(反射)はかなり上となりました。

小鮎様、砥石の知見を広めさせて頂き、又楽しい石たちを有難う御座いました。前回亀岡から連れ帰った、いきむらさきの共名倉もお役に立てば幸いです。

 

 

 

おまけは、今回の亀岡行きで購入できた新たな千枚です。今現在、最も鉄を吸わせていないので成るべく使用頻度を抑えて性状を維持したいと思っています(使用して行く内、水分・鉄分・塩素も?で硬くなり勝ち・弾力が無くなりパサつきが出る傾向が多い印象です)。

IMG_1131

 

IMG_1132

 

 

 

「連休中に小鮎様と」への8件のフィードバック

  1. 今日は村上さん、その後伊勢の後再度京都に舞い戻り…(^^;
    幾つかの砥石片~ちょっとしたレーザーサイズの切り落としを貰って来ました。奥殿巣板・奥殿浅葱・中山並砥・中山合さ?準備しておりますのでお待ちくださいね。
    砥石で硬かった物が、放置しているうちにアク等で変色しなおかつ柔らかく成る事有るのでしょうか?切断した本体砥面を落とすと、又硬めに成るのでしょうか?この砥石は硬くなりましたが。
    それともう一つ、硬目の砥石で最近水だけで研いで簡単にキラキラ(ミラーボール)に成る砥石を2つ触りましたが、何故簡単に鋼・地金が成るのでしょうか?(2~3往復で)今迄経験が有りません

    1. 小鮎様

      当日はお世話になりました。

      そうですね、変色は確かに結構、経験しています。特に「やけ」や「かわ」付近の茶色の部分から周囲に広がり、白系統の色調が褐色に。対して元の部分は薄くなりました。この場合(特に敷き内曇りでした)、やけの部分は地を引く状態が改善され、周りは少々硬めになり、扱い易さの差し引きではややラッキーな変化でした。ただ、やけ以外の部分では初期の弾力ある扱い易さは明らかに低下しており、お話の「軟らかくなる」とは相関関係が在るのかどうなのでしょう。

      もう一つ軟らかくなった砥石は天上卵のカラスですが、何時ものようにかなり使いましたので部分的に硬軟差が出たとも考えられます。しかし、十中八九使用により硬くなる石が多い中、「変化無し・軟らかくなる」は使用環境がほぼ同一である限り飽くまで石の個性と言う事になると考えています。

      どちらかと言えば自分は、変化した性状を嫌って切り落としたり割ったりしても余り違いは現れないのではと考えます。研ぎ汁は側面・底面などからも吸収するからです(養生の程度で増減するでしょうが)。結局はどの部分からどれくらいの量が中心からどこまで吸っているかで決まるのではないでしょうか。

      簡単にきらきらに仕上がる砥石は経験が無いような・・・。理屈の上では、研磨力のある粒子とその傷を消す粒子が等しく含まれて居るのではと。或いは物理的な作用のみならず、化学的な変性が伴っているとか?それらも含めて又、開陳頂けましたら幸いに存じます。

  2. お早う御座います村上さん。
    切り分けた右下の砥石は、上赤沢砥石です、お伝えし忘れました

    1. 恐れ入ります。お聞きしたやも知れませんが、あの辺り三~四箇所で採れる内の何れだかあやふやになりまして。資料としては、やはりはっきりしていると有り難いですね。

  3. 村上さんお早う御座います、
    今度お会いする際、中山戸前ダマスカス?七色?で切り出し研いでみてね(^^♪数往復で…(^^)/

    1. 小鮎様

      それは面白そうですね。

      しかし、何時も言っていますが私は余り人の砥石は触らず、何故なら、幾ら良くても手に入らない(他人の物・現在在庫無し等)場合が多い為です。それならば手持ちを使いこなす訓練や、同等品を増強に重きを置きます。

      とは言いながら、今回の様に余りにも違う傾向だと、純粋に研ぐ事を面白がれそうで楽しみです。でも、やはり欲しくならないか心配でもあります。

      1. 村上さん今日は、多分同じ様な砥石は出て来ると思います。
        環巻模様の砥石の層で出るようですから…

        1. そうなんですか。其々、傾向が在るものですね。ならば今後も様々な有用な砥石と出会えるかもですね。仕事の面もありますが、単純に将来の楽しみになります。

仁淀の小鮎 へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <s> <strike> <strong>